あの頃の話 花のような甘い香りに、お酒みたいにくらくらする香り。様々な香りがする艶めかしいボディラインをした美人なお姉さん三名に、私は囲まれていた。
「ふぅん」
「こういうのが今の趣味なわけ?」
「平和になったってことかしら」
背の高いエレゼンの三人。見上げるとおっぱいが屋根のようでちょっと楽しい。
「えっと、何のことだ?」
「……あいつよ、あいつ」
「今のあなたの情夫のこと」
「い、いろ??」
何のことか分からなくて首を傾げると、良く知った名前を告げられる。
「エスティニアンよ、エスティニアン」
「娼婦になりたての子に同情したとか?」
「ありえる〜。平和ボケしてそう」
綺麗なお姉さんたちが次から次へと話をする。
私が首を横に振ろうが縦に振ろうがもう関係なさそうだ。
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