Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    巨大な石の顔

    2022.6.1 Pixivから移転しました。魔道祖師の同人作品をあげていきます。

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 32

    巨大な石の顔

    ☆quiet follow

    サンサーラシリーズ第三章のあとがきと補足など。

    あとがき 次回から新章です。家訓を体現しようとしてできなかった江澄の鬱展開はまだ続きますがハッピーエンドを予定しています。
    天人五衰書き始めた当初はまさかここまで長く続くと思いませんでした(ちゃんとプロット作らず勢いで書きはじめるせい)

     藍夫人の設定も第三章を書いているさなか急きょ作りました。おまけに色んなところから設定を拝借しているので今回はその紹介を。
     青蘅君と藍夫人のパイナップルうんぬんのくだりは映画『恋する惑星』からです。青蘅君のパイナップル嫌いの元ネタは、金城武さんがこの映画でパイナップルの缶詰を嫌いなのに話の筋上たくさん食べさせられたというエピソードから。
     藍夫人こと独孤求敗は金庸作品のキャラクターで名前そのままの設定です。王家衛監督が金庸作品を映像化した『楽園の瑕』では男装の女性設定になっていたので今回そこから拝借。
     藍夫人どんな人だろうと考えてみたところ、兄上の天命江澄が負けず嫌いで勝ちにこだわるなら、兄上の母上は独孤求敗、強すぎて負けにこだわる人にちがいないとなりました。二人とも勝ち負けに執着するという点では同じ気質です。男の子は母に似た人を好きになりますからふふ。
     独孤求敗は青蘅君と出会った時点で抱山散人同様に百年以上生きています。青蘅君と出会う数十年前にある仙師と恋に落ち彼になら負かされたい・殺されたいと思って決闘を申し込んだものの、彼もまた彼女を愛してしまったので傷つけたくなかったから独孤求敗から逃げました。そして彼はあらゆる決闘から逃げ続けやがて逃走不敗という不名誉な号を世間からもらい雲深不知処へ流れ着きます。名前の由来は金庸作品の東方不敗というキャラクターから。キャラそのものの設定は『HERO』の残剣と無名という登場人物から拝借。
     独孤求敗は逃走不敗に捨てられたと思って恨んでそれでも愛しているから追い続け、とうとう念願の決闘を申し込みます。彼女は負ける気満々だったのですが逃走不敗も彼女を殺せるはずがありません。結果、独孤求敗が彼を殺めてしまうことに。独孤求敗は重傷負いつつも逃げようと思えば逃げられたのに彼が死んだことに絶望して姑蘇藍氏に自ら捕まります。青蘅君に刺されて監禁されるまでまったく彼に愛情はなかったのだけど看病されていくうちにほだされて愛するようになる。青蘅君の粘り勝ち。独孤求敗はこのとき愛に屈するという形で初めて負けたのでした。
     逃走不敗に捨てられたトラウマから「あなたはどこにも行かないで」と青蘅君を閉関させて双璧が生まれます。以上、双璧両親にまつわる補足ネタでした。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    ♑🅰🎋🇪♏🅰💲⛎😭😢😭
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works

    takami180

    PROGRESS続長編曦澄1
    あなたの名を呼びたい
     山門の手前に白い校服を見つけて、江澄は眉をひそめた。それまでよりも大股でずんずんと進み、笑顔で拱手する藍曦臣の前に立つ。
    「何故、ここにあなたがいる!」
    「あなたに会えるのが楽しみで」
    「俺はあなたの見舞いに来たんだ。その本人が出迎えちゃだめだろう!」
     猾猿の封じ込めに成功して十日、江澄ははるばる蓮花塢から雲深不知処に出向いていた。
     幸い雲夢は遠く、猾猿の災禍は及んでいない。一方、姑蘇の地は大荒れで、例年並みに戻った気候が、さらに作物の育成に悪影響を与えている。
     江澄は江宗主として、藍宗主に見舞いを出した。小麦や稗も大量に送ってある。
     その礼状とともに、藍曦臣から江澄宛の文が届いた。怪我の様子をうかがい、健康を祈る文面には一言も会いたいとは書いていなかった。同様に、藍曦臣自身の怪我についても触れていない。
     江澄は即座に返事をしたためた。
     三日後に見舞いに行く、と。
    「もう痛みはありません。ご心配をおかけしました」
     寒室に通されると、藍曦臣はてきぱきと茶を用意した。「いらないから大人しくしていろ」という江澄の苛立ちには、笑顔で「まあまあ」と返されただけだ。
    「それよりも、 1880