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    ジュン

    正良が好き。思いつきを載せる。

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    ジュン

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    たじたじの正
    おらおらの良

    「遊びてえ」

    「何して遊びたいんだ?」

    「兄貴とは出来ない男子学生らしい遊び」

    「ナンパか」

    「では俺が成功した場合、兄貴は報酬としてケーキバイキングを俺に奢ってください」

    「泣きっ面に蜂だね」

    「これくらい兄貴は痛くも痒くもないだろ」

    「わかった、いいよ。成功したら好きなだけ奢ってやる」

    「…おまえ俺が冴えない、モテない、意気地ない男だって分かってて全部いってるだろ」

    「そうだね」

    「その底意地の悪さに脱帽した。この俺が失敗するとでも?」

    「これに関してはかなり自信がある」

    「舐めんなよ。あとで吠え面かいても知らねえからな」

    「一応きくけど、良守が失敗した場合は俺に何かしてくれるのか?」

    「何もしません」

    「そりゃずるいだろ。割に合わない」

    「あれ?兄貴、その言い分だと俺が勝つ未来が見えてきちゃってる?」

    「ハチ公前でビビって漏らせクソガキ」

    「んな所までわざわざ行くかハゲ」

    「まさか近所でやる気?」

    「あったりめえだろ。烏森は俺の庭だぞ」

    「そういう発言は控えなさい。あながち間違ってないから角が立つ」

    「うっせえバーカ。じゃ、天気もいいし早速ナンパしてくるからな」

    「そんなピクニック感覚で行くんだ…」

    「引くなよ」

    「あまり、そういう姿は見たくなかった」

    「そもそもテメェが提案してきたんだろうが」

    「乗るなんて思わないだろ」

    「今なら土下座で許す」

    「御託はいいからさっさと行け。なに怖気付いてんの?」

    「お前の情緒には付き合ってらんねえ」

    「(本当に行っちゃった…)」

    ガラガラ

    「おまたせ。待った?」

    「えっ(待ってないけど)」

    「なになに。お兄さん待ち合わせ?」

    「家で?現地集合の極みだね」

    「それ、すっごく良い着流しだな。あんた、世界一深緑が似合うんじゃない?」

    「一体どこでそんなスキル習得してきたんだ」

    「俺さ今暇してんだよね。ちょっと話さない?」

    「学生は部屋で勉強でもしてなさいよ」

    「ヤだよ、意地悪言うなって。あんたと俺の仲だろ?水臭いなあ」

    「初対面(設定)ですよね?」

    「それよりさ。お兄さん、これから誰かと遊ぶ予定なの?」

    「あぁそうだな。せっかくの休みだし」

    「誰と?友達、それとも兄弟…?」

    「俺が会いたいのは、恋人」

    「ふ、ふーん。いつになったら来るんだろうね」

    「さぁ?俺を置いてナンパへ行くような奴だからな」

    「えーそうなんだ…じゃあさ」

    「なに?」

    「俺とデートしようよ。一緒にケーキバイキング行かない?」

    「………行く」

    「っしゃ!すっげえ嬉しい。俺、駅前に美味い店知ってるんだ!はやく行こっ」

    「…負けた」

    「完敗じゃねえか」

    「だが悪い気はしない。いっそ清々しい気持ち」

    「つかてめぇ、こんなチョロくてどうすんだ。まさか、いっつもナンパについて行ってるわけじゃねえよな?」

    「うわぁ…嫉妬までしてくれるオプション付き?最高じゃないか」

    「あんま調子乗んなよ」

    「いやしかし、この俺がお前に負かされる日がくるなんてな」

    「は?何言ってんだ。お前は最初から負けてんだよ」

    「どうして」

    「惚れたが負けって知ってる?」

    「くっ、身に覚えしかない…なにも言い返せない」

    「あははは」

    「もうお前さ、生意気と書いてラブリーエンジェルって名前に改名すれば?」

    「きも…」

    「本気で引くなよ」

    「兄貴はラブリーエンジェルがおっさんになっても添い遂げられるわけ?」

    「当たり前だろ、俺だけのラブリーエンジェル」

    「わかった。じゃあ俺もお前のことを変態坊主と書いてスイートダーリンと呼ぶからな?」

    「やめろ。土下座するからやめなさい」

    「ふんっ」

    「それにしても…お前、頭いいよな」

    「あん?」

    「だって、最初から俺の金でケーキバイキング行く気満々だったってことだろ」

    「まあな。金ないし(趣向を凝らさないと兄貴に飽きられるし)」

    「なら見事、俺はまんまとしてやられたってわけか。ホントお前、最高に面白いね?」

    「…俺が恥をかいてもいいって思える相手は兄貴だけだよ」

    「とっても気分が良い。そういうの愛くるしいからやめな?」

    「ところでさ。兄貴はいつまで寝巻きでいんの」

    「ぶっちゃけ休日はゆっくりしたい」

    「だめだ。行くぞ、ケーキバイキング」

    「本当に行くのか」

    「ヤなの?」

    「いいや嫌なもんか今すぐ行こう」

    「だからチョロいって…」

    「俺がこんな下手に出るのはお前だけだよ」

    「もうその発言が上からなんだよな」

    「念の為きくけど、それって二人っきり?」

    「兄貴、誰か誘いたいの」

    「二人がいい」

    「だよな。だったら早く支度しろ、3秒待ってやる」

    「お前…ジブリのババアでも40秒待つぞ。ホント無茶苦茶」

    「だまれ変態坊主」

    「おい。その生意気な口、今すぐ塞いでやろうか」

    「え?なに?」

    「そのラブリーエンジェルな口を、」

    「くっ…あはは!もう〜いいから早くしろってば!俺が脱がせてやろうか?」

    「嬉しい誘いだけど、それは夜までお預けな」

    「とか言って、どうせお前が脱がすくせに…」

    「拗ねるなよ。玄関で待ってて?すぐ行くから」

    「マジで早くしろよ。のんびりしてたら店閉まるぞ」

    「まだ朝の9時だぞ、閉まるわけないだろ…せっかちだなぁ」

    「待ちくたびれたら容赦なく置いてくからな!」

    「はいはい、寂しがり屋さん」

    「寂しがり屋じゃねえ!」

    「だって全然、部屋から出ていかないじゃん…可愛いな」

    「てめっ口動かさないで手動かせ!着付け終わったのか!?」

    「うるさい。あとは帯だけ」

    「あ、待って兄貴。帯こっちにしろよ」

    「?なんで」

    「俺、そっちのほうが好きだから」

    「…お前さ。やっぱり、ラブリーエンジェルに改名」

    「しねえわバカ!」


    このあとむちゃくちゃデートした
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    Replies from the creator

    ジュン

    MEMO片思い良すぎかよムーブやばち独りごつ
    これは正良かと言われたらわかんないけど一個思いついたのが、良が妖に時ねへの恋心を奪われてしまうのを正が取り返しに行く話読みたい。
    恋心奪われたのに良はそれに気づかなくて普段通りお勤めをして学校に行く日常を過ごしていて、時ねはちょっとだけ普段と何かが違うような違和感を感じるけど(元々良の想いを知らないから)それが何か気づかない。
    というのも良は時ねに対して恋愛感情が無くても大切に思う気持ちが変わらないから。周囲が良の心が欠けていることに本人含め気づかない。
    で、偶然実家に帰ってきた兄貴がいつも通り時との事をからかったら良が照れたり怒ったりしないことに違和感を覚える。
    その違和感を確信に変えるためにその晩、お勤めに正もついて行ってわざと時ねに思わせぶりな態度をとったりしてカマをかけてみる。普段の良なら絶対にあいだに割って入って怒ったり拗ねたりするはずなのに呆れたり赤くなるけど「兄貴もしかして、ときね好きなの?!」みたいな顔してるから正は良が時を好きだった気持ちがまるっと無くなってると気づく。良おまえ最近なんかあった?例えば厄介な敵と対峙したとか…って話を聞き出して妖に奪われたのだと確信。 でも助けてやる義理ないし、本人気づいてないし。あんなに好きだったのにこんな簡単に手放せるもん?とかモヤモヤ思ったりして。
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    ジュン

    REHABILI思いつくままとりあえず書き連ねていく正良のクリスマスってやつをよぉ。
    甘い上にこれさいごまで出来てないからよぉ。本当にごめんなさい。でも正良のクリスマスほしい。サンタさん来ない。泣いた。
    そのうち完成する、わからん。めっちゃねむい。明日も休ませろ。明日から冬休みになれ。越前青学の柱になれ。なんとか、なれー。
    寒波到来、この辺りにも雪が降り始めている。今晩は室内にいても凍えるほど寒い。だが一人暮らしの良守は節約するためなるべく暖房器具を使用したくなかった。親の仕送りを無駄遣いしたくないからだ。もちろん自身でもアルバイトをしているのでその金を宛てがうこともできる。でも今月はダメだ。12月24日、兄の正守がこの家に来る。理由は聞いてない。でもわざわざクリスマスイブに約束を取り付けてきたんだから、それってつまりそういうことだろう。良守は正守を愛している。正守も良守を…恐らく愛してる。断言はできない。イマイチ掴みどころのない男だから。しかし、一人暮らしを始めてから正守は何かと良守を気にかけるようになった。実家で暮らしていたときは年単位で会うことがなかったのに、今や月一程度には顔を見せあっている。何がどうしてこうなった?初めこそ困惑したが、正守と過ごす時間は存外楽しいものだった。突然ピザを一緒に食べようと言って家にきたり、成人したときには酒を持ってきて朝まで酒盛りをした。思い返せば正守は唐突に連絡を寄越してやってくる。そうして毎回良守を振り回しては満足そうに笑っていた。だけど良守が嫌がるようなことはしない。むしろ今までやれなかったけれど、やってみたかったことを叶えてくれているような気さえした。それは良守の思い上がりかもしれないが、しかし良守の中で正守は完璧でいけ好かない兄ではなくなっている。というか正守は全然完璧なんかじゃなかった。酒が好きなくせにすぐ酔って眠ってしまうし、ケーキは盗み食いするし、課題をして構わないと拗ねる。この部屋にいるときの正守はまるで子供みたいで、だから説教好きでジジくさい兄のイメージは簡単に崩れた。いつの間にかいけ好かないと思っていた兄との関係は、気の知れた良き友のようなものへと変わっていった。実家ではないからだろうか。二人きりで過ごしていくうちお互いに妙な意地を張るのをやめた。そのうち不思議と2人を取り巻く据たちの角は丸くなり、隣にいる時間がなにより愛おしく思えて…何気なく無言で見つめあったときキスをしてしまった。
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