Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    azusa_n

    @azusa_n

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji ❤ 💜 💛 💙
    POIPOI 67

    azusa_n

    ☆quiet follow

    モクルクとニンジャジャン 番外編
    作中の直後も冬の月曜日で日付が合致したので、飲ませ(食べさせ)たかった酒の話を。最終回の日の夜。

    #モクルク

    「お前さん、デザートは別腹?」
    「はい!もちろん。」
    「うん、いい返事だ。ちゅうことで、デザートにぴったりな酒をば。」
    これまで散々甘いのばかり飲んでいて何を言うのかと言う気もするが、それは良いとして。
    買い込んだ他の瓶とは別で保管していたものを持ってきた。

    「コティって知ってるだろ」
    「有名なチョコレートブランドの……で合ってます?」
    「正解。そこが出してるチョコレートの酒。」
    ダイニングテーブルに酒瓶を置く。深い茶色のボトルにはよく見るブランドロゴが輝いている。
    ルークの目が釘付けだ。
    「絶対おいしいの間違いないじゃないですか!」
    「だろ。だが今日はそれだけじゃ終わらない。」

    冷凍庫からバニラアイスクリームを取り出す。
    ミニカップでも他のより高いブランドのそれをパイントサイズで用意した。
    「アイスクリームにチョコレートのお酒……、まさか?!」
    「ルークの思った通り。こいつに酒をぶっかけて食べる。」
    「モクマさん、なんて恐ろしいことをしようと言うんですか…。」
    ごくりとのどが鳴った。
    「だって、今日はこの辺りじゃ好きな人とチョコレートを食べる日なんでしょ。」
    「……今日? あ、今日14日でしたね。…僕も何か用意すれば良かった…。」
    「チョコより甘いものもらったから充分すぎるよ。」
    「……っ、その件は、今は。」
    「そうだね、アイスが溶けちまう。」
    真っ赤な顔をしたルークに笑いかけて、指定された皿を出す。
    流石ルークの家と言うか、アイスクリームディッシャーがあったもんで、皿に乗ったアイスクリームは綺麗な丸い形になった。
    ルーク用にひとまず3玉、自分用に1玉をそれぞれ盛って、チョコレートリキュールを回しかけた。

    それぞれの皿とスプーンを置いて座る。
    昨日の夜とは違い、2つの椅子がくっついているのはこそばゆいもんだ。

    「…これは…」
    一口目を口にして、ふわ、と表情が緩んだ。
    「そのままでも特別美味しいバニラアイスクリームにチョコレートがベストマッチですね。このチョコレートのお酒も普通のチョコレートソースより上品な甘さでコクがあって、これは…あまりにもうまーい!」

    「ほんと、ルークはうまそうに食うよね。見てると幸せになるよ」
    「モクマさんと一緒に食べてるから更においしいんですよね」
    「可愛いこと言ってくれちゃって。」
    「本心ですから。毎日一緒に食べられたら幸せだろうなって思います。」
    「そうだねぇ。……お互い、今はそうも言ってられないけどさ。そんな日が来たらいいなと思うよ。本当に。」

    溶けたアイスと同じくらい甘い夢でも、根拠はなくても。ルークとなら叶う気がするから不思議なもんだ。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    💘🙏🙏🙏💖💖
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    recommended works

    emotokei

    DONE #チェズルク版ワンドロワンライ
    第8回お題「海」お借りしました。
     ――潮騒の音が聴こえる。

     ミカグラは島だから、四方を海に囲まれている。
     それはもちろん知っていたのだけれど、夏場と違って肌寒さを感じる時期しか知らなかったから、あまり実感はないままでいた。DISCARD事件の捜査の合間、海へ足を向ける事はついぞなかったし、労いにとナデシコさんが用意してくれた保養地は温泉で、長い時間を過ごしたマイカの里は山あいだ。
     海沿いの街をそぞろ歩くことはあっても、潮の香りが届く場所には縁がないままこの土地を離れた。
     だからこうやって、潮騒が耳に届く庭先でぼんやりと涼む時間を過ごすことは初めてだ。僕はと言えば、休暇中の穏やかな時間を存分に楽しんでいた。
     久しぶりに訪れたミカグラは、ますますマイカの影響を受けているように見える。朱塗りの電柱にはびっくりした。小さな島で異彩を放つ高層建築が立ち並ぶ中、平屋や二階建ての慎ましやかな家が新たにいくつも軒を連ねていた。事件の直後には、ほとんど木造の家なんてなかったけれど、マイカの里のひとたちが少しでも穏やかな気持ちで暮らせるようにと、ブロッサムの人たちが心を砕いた結果なのだと、コズエさんが嬉しそうに話していたことを思い出す。
    3227

    azusa_n

    CAN’T MAKE足ツボマッサージするだけの健全なモクルク…と言い張りたかったけど下ネタな話。この話の範囲は全年齢だよ。足しか触ってないよ。
    喋らないけど濃い目のモブいるので注意。

    surfaceのヌイテル?をイメソンに。もうちょい曲にある要素足したいのに思いつかないので投げちゃいました。思いついたら加筆してpixivにも持って行くかなぁ…。
    「もー、ルークったら、昨日もここで寝てたでしょ」
    ダイニングの机に突っ伏して寝ているルークを見つけた。もう深夜と言って差し支えのない時間だ。

    開かれたまま置かれた業務報告書には八割方埋まっている。今日の調査内容がびっしりと。空振りであった旨を伝える文字がしょんぼりしているようだ。
    蓋の上にフォークを置いたまま冷めたカップめんとが見える。完成を待つ間に寝落ちしたのか、完成に気付かず作業していたのか。

    時折聞こえる寝言から見るとあまり良い夢は見てないようだ。悪夢から起きて食べるのが伸びて冷たいカップめんじゃ忍びない。せめて温かいものを食わしてやりたいもんだ。

    テイクアウトの焼き鳥をレンジにつっこむ。
    冷蔵庫に残ってた冷や飯と卵、カップめんを深めのフライパンにぶち込んで、ヘラで麺を切りつつ炒めて塩胡椒を投入。
    5037