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    フィンチ

    @canaria_finch

    🔗🎭を生産したい妄想垢

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    フィンチ

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    🔮から見た、まだ会ったことのない頃の🔗→←🎭

    #Sonnyban
    sonnyban

    スープの冷めない距離にいる 人にはひとつやふたつ秘密していることがある。それが例え、どんなに親しい間柄であったとしても。知られていない方が都合がいい、その方が物事が円滑に進む。そんな様々な要因から、浮奇にはユニットのメンバーにすら秘密にしていることがあった。
    「うーき!」
     それがこの、道路向かいのアパートメントの窓から顔を出して手を振っている人物―アルバーン・ノックスの存在である。
     ふにゃりとした気の抜けた笑顔は寝ぼけている証拠。もう太陽も一番高い位置を通り過ぎてしまったほどなのだが、彼の配信スケジュールを考えると二度寝をして起きてきたあたりなのだろう。仕方ないなと呆れたようなポーズを取ったら、そこまででこのやり取りはおしまい。互いにそれ以上のアクションを起こさずに部屋へと引き上げるまでがお決まりの流れだ。
     お向かいといっても道路を挟んでいるから会話をするには無理がある。用があるなら別途連絡を取ってくるなり訪ねてくるなりするだろう。そんな暗黙の了解のもとに行うコミュニケーションを、浮奇は案外と気に入っていた。
     だが、それほどまでに良好な関係の仲間の存在を秘密にしなければならない理由とはいったいなんなのか。それはとある厄介な男がこじらせた恋心に大きく関わる。
     部屋に戻り、SNSを覗いた浮奇の目に入ったのはユニットメンバーのひとりが拡散しているファンアートの投稿。それ自体は珍しくはない。毎日ではないし、ユニットの中では控え目ながらもその男も拡散するなり反応するなりしていることはある。だが注目すべきはその内容。単体イラストであれば通常通り、ユニットイラストもまあおかしくはない。けれども、あるメンバーとのコンビイラストが多いと要注意の警鐘が浮奇の脳内で鳴り始める。
    (今日はまた結構あからさまな…)
     仲睦まじくぴったりとくっついているふたりはshipイラストに見えなくもない。別にそれが悪い訳ではないのだ。浮奇はむしろそういった創作活動を好み、積極的に目にし、自分が描かれているものに反応だってするくらいであるから。では何が問題かというと、ファンアートへの反応具合で“足りている”のか“いない”のかを図られてしまうほどその男がこじらせているという事実がだ。
     そしてこれまた厄介なことに、その恋は一方通行という訳でもない。互いに向き合っているのにいまいち噛み合っていないだけ。そう、アルバーンだってあの面倒な男―サニー・ブリスコーに恋しているのだから。
    (早いところ納まるところに納まってくれたらいいんだけど…、いや、それでも秘密にはしておいた方がいいかな)
     首を突っ込み過ぎるのも野暮というのもあるが、何より我が身は可愛い。サニーのアルバーンに対しての執着は並々ならぬものがあり、こんなに身近にいると知られた日にはどんな反応が返ってくるのか分かったものではない。浮奇もアルバーンに対してノリ半分焼きもち半分の態度を取ることはあるが、サニーが嫉妬を匂わせる行動を取る時は全て本気である。滅多なことはしないまでも、アルバーンとじゃれあっていた先輩に対して配信中にそれを見せた時にはさすがに肝が冷えた。
     だから、未だアルバーンと実際には会った事のないサニーに、否、他の誰にだってこんな身近で生活しているのだと気取られる訳にはいかない。隠し事をしている方が後々厄介なことになるという見方もあるかもしれないが、恋に狂った男に常識なんて通用する訳がないのだから。
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    フィンチ

    DONEふわっとしたMHパロ、ガノレク🔗×アイノレー🎭の馴れ初め
    仲良くなれるかな? とある村のアイルーキッチンで働き始めたアルバーンには悩みがあった。仕事自体は新入りということもあって覚えることも多く大変ではあるが違り甲斐がある。コック長は厳しくも懐の大きいアイルーであるし、手が足りてないようだと働き口として紹介してれたギルドの職員も何かにつけて気にかけてくれている。それならばいったい何が彼を悩ませているのかというと、その理由は常連客であるハンターの連れているオトモにあった。
    「いらっしゃいニャせ!ご注文おうかがいしますニャ」
    「おっ、今日も元気に注文取りしてるなアルバにゃん」
    「いいからとっとと注文するニャ」
     軽口を叩きながらにっこりと愛想の良い笑みを浮かべてハンターを見上げるアルバーンは、傍らに控えているガルクからの視線にとにかく気付かない振りをする。そう、このガルクはやってくるとずっとアルバーンを見てくるのだ。しかも、目が合っても全く逸らさない。ガルクの言葉など分からないから当然会話も成立しない。初めて気付いた時には驚きつつもにこりと笑いかけてみたのだが何か反応がある訳でもなく、それはそれは気まずい思いをした。だからそれ以来、気付かない振りをして相手の出方を窺っているのだが、今日も変わらずその視線はアルバーンを追っているようだった。
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    フィンチ

    DONE🔗←🎭前提、とある夜の🐏と🎭(notCP)
    配信者設定、某コラボ配信のDaddyネタのお話
    fraidy catの秘事 月明かりの下をステップでも踏むかのように楽しげに歩いていく影がひとつ。そしてその少し後ろをゆったりとついていく影がもうひとつ。
    「ジュースで酔ったかアルバニャン、足下には気を付けろよ」
     呆れた風な物言いではあるが、どこか気遣うような響きにアルバーンは振り返らずに応える。
    「だいじょーぶ、だいじょーぶ」
     にゃははと笑い混じりの言葉に返ってきたのはやれやれといったふうな溜め息の気配。だがそんなことも気にならないとばかりに、アルバーンはまるでターンでもするかのようにくるりと振り返ってみせた。
    「ちょっと楽しくなっちゃっただけだって!ファルガーだって楽しんでたじゃん」
     今夜は友人達と集まってコラボ配信なんてものをしていたわけだが、面子が面子なだけに少しばかり過激なおふざけで盛り上がってしまった自覚はある。昔からあるカードゲームでよくもまあそこまでと言われればそうなのだが、そこにちょっとした罰ゲームを加えればエンタメとしてはバッチリだ。際どい台詞もなんのその。ノリの良さでどんどんと内容はエスカレートしていき、ファルガーに絡みに絡んだ結果、その仲に妬いてお怒りの浮奇・ヴィオレタなんて存在も盛り上がりの一因になった。
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