Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    syako_kmt

    むざこく30本ノック用です。
    成人向けが多いと思うので、20歳未満の方はご遠慮下さい。

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji ❤ 🌓 💋 🌹
    POIPOI 193

    syako_kmt

    ☆quiet follow

    むざこく30本ノック
    26日目

    #むざこく30本ノック
    random30Knocks
    #むざこく
    unscrupulousCountry

    秘書のサングラスからチラッと覗く切れ長の目にイライラムラムラする無惨様  人前で絶対にサングラスを外すな。
     それは鬼舞辻からの一番初めに出された命令だった。勿論、理由など尋ねるわけもなく「御意」の一言で終わり、黒死牟は何の疑問も抱かず実行している。
     黒死牟という名前も鬼舞辻が名付けた偽名で、彼の素性の解るものは全て隠されている。
     秘密主義の鬼舞辻らしいと思い、黙って従っているのだが、夜間のサングラスだけは実に鬱陶しいこと、この上ない。
     しかし、鬼舞辻の許可なく外せず、目上の人間相手でもサングラス姿なので無礼だと叱られることもあるが、鬼舞辻が睥睨することで黙らせることが出来てしまうので、サングラスを外す理由がどんどん減ってしまい、四六時中サングラスをするはめになってしまった。
    「先生」
     黒死牟はつい癖で、鬼舞辻と話す時にサングラスの僅かな隙間から、裸眼で様子を窺ってしまう。その時に、何を尋ねても鬼舞辻の返事が、いつもよりワンテンポ遅れることがあった。
    「……どうかなさいましたか?」
    「何もない。続けろ」
     そう言われ、話を続けるが、じっとサングラス越しに目を見つめられ、今度は黒死牟が動揺してしまう。その動揺は、サングラスで隠せるので助かったと思っていた。

     二人きりになった時、鬼舞辻はキスをする前に黒死牟のサングラスを取り上げる。急に明るくなった視界に目を細めると、瞼にそっとくちづけてくる。
    「あの……先生……」
     鬼舞辻の白く滑らかな頬に触れて、くちづけることを止めた。
    「どうして、人前でサングラスを外してはいけないのですか?」
     上目遣いで恥ずかしそうに尋ねてくる仕草を見て、鬼舞辻はチッと舌打ちをする。
    「そういうところだ」
    「え?」
    「解らないならいい」
     がばっと押し倒され、黒死牟の体がベッドに沈む。
    「ちょっと、先生!」
     理由を聞きたくて、黒死牟は必死に抵抗するが、どうも教えてくれそうにない。それどころか、下手に抵抗したことで変なスイッチが入ってしまい、あれやこれやと、いつもとは違うことが繰り広げられる。

     理由が解らず、サングラスという不便さを押し付けられている気分になり、デスクで大きな溜息を吐いていると、偶然、鳴女が通りかかった。
    「鳴女」
    「はい、壱様」
    「先生は何故に、私にサングラスを掛けるよう強要なさるのだ?」
     鳴女に尋ねても詮無いことだと解っているが、ついぼやいてしまった。
    「……壱様の美しいお顔を他人に見せたくないからでございましょう」
    「えっ!?」
     思いも寄らない返答に黒死牟は真っ赤になる。「おい、マジかよ」と呆れた様子で、鳴女は何も言わず去って行った。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    👏💴😎💯💯💯👏👏☺💞👍😎💗😎😎😎😎😎💕💕❤❤❤💖💖💖💖💖💖💖💖💖💖😍
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    syako_kmt

    TRAININGむざこく30本ノック④延長戦
    7日目
    シンプル、カジュアル、ラフなペアコーデで、公開用のオフショットを撮影するむざこく
    シンプル、カジュアル、ラフなペアコーデで、公開用のオフショットを撮影するむざこく 無惨と黒死牟が仕事上だけでなく私生活でもパートナーであると公表してから、どれくらいマスコミに囲まれ、あることないこと書かれるかと心配していたが、取り立てて大きな生活の変化はなかった。
     職場は二人の関係を元から知っていたし、世間も最初は騒ぎ立てたものの「鬼舞辻事務所のイケメン秘書」として有名だった黒死牟が相手なので、目新しさは全くなく、何ならそのブームは何度も来ては去っている為、改めて何かを紹介する必要もなく、すぐに次の話題が出てくると二人のことは忘れ去られてしまった。

     そうなると納得いかないのが無惨である。
    「わざわざ公表してやったのに!」
     自分に割く時間が無名に近いアイドルの熱愛報道よりも少ないことに本気で立腹しているのだ。あんな小娘がこれまたションベン臭い小僧と付き合っていることより自分たちが関係を公表した方が世間的に気になるに決まっていると思い込んでいるのだが、職場内だけでなく国内外でも「あの二人は交際している」と一種の常識になっていた上に、公表を称えるような風潮も最早古いとなると、ただの政治家の結婚、それだけなのだ。
    2157

    related works

    syako_kmt

    TRAININGむざこく30本ノック③
    13日目
    零余子、上司共へのストレス発散にBL同人誌にしてしまう
    零余子、上司共へのストレス発散にBL同人誌にしてしまう 今日もやっと1日が終わった。
     朝から晩まで、あの鬼上司2人に扱き使われたのだ。
    「おい、零余子!」
    「はい!」
    「零余子!」
    「はいー!!!!」
     多分、この数年で確実に親より名前を呼ばれている。これまで割と要領良く生きてきたので、こんなに怒鳴り散らされることはなかった。
     初めは鬼舞辻事務所に就職が決まり大喜びした。
     今をときめくイケメン政治家、鬼舞辻無惨の下で働けるなんて……その上、彼は独身。もしかして、もしかする、未来のファーストレディになれるようなルートが待っているかもしれない!? と馬鹿な期待をして入職したのだが、それは夢どころか大きな間違いだった。
     毎日怒鳴り散らされ、何を言っても否定され、無惨だけでも心がバキバキに折れそうなのに、これまたイケメンの秘書、黒死牟が更にエグイ。まず行動原理が「無惨様のため」なので、無惨の怒りを買った時点で、どんな言い訳をしても通用しない。こちらに非が無くても、無惨に怒鳴られ、黒死牟にネチネチと嫌味を言われ、最悪のコンボが待っている。
    3210

    recommended works