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    🪦村川🪦

    twst中心二次創作用垢/20↑/twst→🌸監(男装♀)で文章書いたり妄想したり。🦁さんの夢女。🐚寮箱推し気味ですが皆大好き/おべいみにどハマり中。次男と🌸MCちゃん推しで四男六男の夢女/のんびりまったり/腐×ですごめんなさい/アイコンは@tunral様よりお借りしています/FRBご自由に/お友達募集中です

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    🪦村川🪦

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    レオナさん夢…10ヶ月前に書いたやつ…夢主のキャラもレオナさんのキャラもうまく掴めず挫折したやつ…リヴィエール(夢主)はちゃんとどこかで書き切りたいなあ…供養供養…
    しかし私の中の初期の監、こんな感じだったんだなあ笑

    #夢小説@村川
    dreamNovel@Murakawa

    「断る」
    事情説明後の冷たい第一声に、斜め前のジャックくんの耳がピンと伸びて毛が逆立つのがわかった。まあそりゃあそうですよね、とどこか他人事のように思う。纏めてきた荷物が地味に重い。そんなに入っていないはずなんだけど。
    薄ぼんやりした頭の中に「第一部屋がねえだろ。空いてる部屋は物置になってる。今から片付けてたら朝になっちまうぞ」というレオナ先輩の声が響いた。ねむい。今から片付けはちょっと無理そうだけど、この際物置でもいいから端っこで寝かせてくれないだろうか。というか本当に荷物が重い。目線をそちらに向ければちゃっかり乗っかっているグリムがいた。そりゃ重いわけだ。下ろそう。
    「じゃあレオナさんの部屋に泊めればいいんじゃないッスか?」
    この声はラギー先輩だな。レオナ先輩のお部屋なんて恐れ多くて眠れない。いやウソです今ならどこでも5秒で眠れる。大丈夫。ほんとこの談話室のソファー…いや贅沢は言わないのですみっこを、すみっこを貸してほしい。レオナ先輩とラギー先輩が言い合っている。グリムを下ろすにはまず床に荷物をおかないといけないんだけど怒られるかな。とばっちりは勘弁だな…。
    「レオナ、部屋に泊めてあげなよ」
    聞き覚えのない声が談話室に響いた。
    顔を上げると、柔らかな笑顔を浮かべた1人の生徒と目が合った。レオナ先輩の後ろからひょこっと顔を出しているその人が小首を傾げると、1つに結われた○色の髪がぴょこっと揺れる。
    「借りはちゃんと返さないと。助けてもらったんでしょう?」
    「リヴィ、お前な」
    リヴィと呼ばれた生徒は、レオナ先輩の抗議の声を無視して目の前まで歩いてくると手を差し出して言った。
    「はじめまして、オンボロ寮の監督生くん。自分は3年のリヴィエール、長いからリヴィって呼んで」
    先輩だった。そりゃあそうか、レオナ先輩を無視できる人が下級生のわけがない。差し出された手があたたかく見えて、吸い込まれるように右手を伸ばした。ドサッと床に落ちた荷物の音といてっというグリムの声が重なる。
    「よ、よろしくお願いします。1年のユウです」
    「よろしくね。この間はレオナが本っっ当にお世話になったみたいで、友人として改めて礼を言わせて。本当にありがとう」
    「えっレオナ先輩お友達いたんですか」
    一瞬で落ちる沈黙。
    頬に集まった血が一斉にザアッと下がる音が聞こえた違う間違えたそれじゃない!眠気のせいでノーチェックでするりと出てしまった台詞は今一番通してはならなかった内容だった。ひゅっと鳴る喉は新たな言葉を紡いではくれず、恐る恐る顔を上げると笑いを堪えたようなリヴィ先輩の向こうに、同じく笑いを堪えた顔をしたラギー先輩と眉間のしわが10割増しのレオナ先輩の姿が見えた。
    「…っくく、噂には聞いてたけどやっぱり面白いねきみ。流石レオナのオーバーブロットを止めてくれただけある…っふふ」
    「うるせえぞリヴィ。お前も笑ってんじゃねえぞラギー!」
    「いやぁレオナさんたしかにオトモダチ少ないじゃないッスか、リヴィさんが今のとこ一番の仲良しでしょ?」
    「今のとこかぁ、ずっと一番でいられるように頑張らないとなぁ」
    「感情こもってねえんだよ」
    ひひひと笑うリヴィ先輩に投げかけられるレオナ先輩の言葉はどこか優しい響きがした。それにしてもやけに静かだと思ったらグリムは地面に置いた鞄の上でこっくりこっくりしている。こちらもそろそろねむい。本当にこの場でいいから寝かせて欲しい。
    「あーあー、オレマジフト大会の時の傷がまだ治り切ってないんスよねー」
    「ラギー、てめえ」
    「自分も、この子たちを泊めてあげるならレオナを許すよ」
    「…待て、何を許すって?」
    「自分に黙って思いつめてたことに決まってるだろ」
    「それはこの間謝っただろうが」
    「エッレオナさん謝ったんスか!?」
    「謝れたんすか寮長!?」
    「よしお前ら今からマジフトの特訓するぞ、表に出ろ」
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    🪦村川🪦

    DONEおべみ四男中心夢になる予定の前日譚。
    ※がっつり個性あり夢主&MCがいる
    ※MCのデフォ名あり(伊吹)
    ※L20クリア済みの方向け
    ※村川本人は現在21-5あたり
    猫はただ、のんびりと暮らしていた。
    主人(あるじ)は平凡で人畜無害で心の優しい人間の女で、一人暮らしをするのだと言い出した時はどうついて行こうかと画策したものだったが、結果的に主人自ら猫を連れて行ってくれたので、のんびりとした二人暮らしをそこそこ楽しんでいた。
    主人は朝に出かけて夕と夜の間くらいに帰ってくる。留守の間は家を守っている時もあったし、気ままに散歩に出たり、主人の様子を見に行ったりもした。情報収集、縄張りの見回り、無意味に街を散策したりもした。そんな穏やかな日常は一変する。
    主人が帰って来なくなった。
    猫は待った。大人しく待っていたわけではない。探し歩いて、住処に戻って、探し歩いてはまた戻った。どこにも主人の足跡はなく、そうこうしているうちに主人の実家へと戻された。
    そこでの会話からすると、主人は留学をしたらしい。
    おかしい。主人は猫には何でも話す。その日あった出来事、自分の気持ち、今後の予定、楽しいことも辛いこともなんでもないことも何でも話す。その主人が、猫に何も言わずに留学などという一大事へと旅立つはずがない。そもそも、部屋の片付けも荷物のまとめも、猫をどこかへーーそれこ 2570

    🪦村川🪦

    DONEおべみ四男中心夢。
    ※がっつり個性あり夢主&MCがいる
    ※夢主はMCが人間界で飼ってた黒猫。正体は猫又
    ※猫を前にした四男のテンションを掴みかねている
    ※今作では次男の扱いが雑
    猫の日習作



    どこの世界でも、縄張り争いというのは等しく起こるものらしい。
    ひび割れたガラスのようなずれた音が煩わしくて、猫は不愉快げに目を細める。その態度すら気に入らなかったのか、猫を囲むように立っている黒い靄を纏った悪魔たちはまたぎいぎいと騒いだ。
    「なんだその顔は」
    「お前などが近付いていい場所では」
    「あの方々をどなただと心得るか」
    「テメーなんて引き裂いて食ってやっても」
    今は頭上にない耳をぴるぴると動かしたい気分だった。億劫そうに睥睨して、猫はあくまで穏便に済ませようと口を開く。
    「……つまり、あの屋敷に、あの七人に近付くなと、そう言いたいのだろう?」
    「そうだ」
    「物分かりがいいな」
    「その通りだ」
    不協和音が勢いを増す。どうしたものかと猫は考える。散歩から帰宅途中の突然の因縁。別にあの屋敷にもあの七人にも特に何の未練も感情もないのだ。そこに含まれていないただ一人を除いて。
    「あの七人に近付かないことはできる。ただ、あの屋敷に近付かないのは無理だ。主人(あるじ)がそこにいるからな。帰らねばならない」
    「主人だと!?」
    「どのお方に仕えたのだ!?」
    空気が一転して友好ム 3158

    🪦村川🪦

    MOURNINGレオナさん夢…10ヶ月前に書いたやつ…夢主のキャラもレオナさんのキャラもうまく掴めず挫折したやつ…リヴィエール(夢主)はちゃんとどこかで書き切りたいなあ…供養供養…
    しかし私の中の初期の監、こんな感じだったんだなあ笑
    「断る」
    事情説明後の冷たい第一声に、斜め前のジャックくんの耳がピンと伸びて毛が逆立つのがわかった。まあそりゃあそうですよね、とどこか他人事のように思う。纏めてきた荷物が地味に重い。そんなに入っていないはずなんだけど。
    薄ぼんやりした頭の中に「第一部屋がねえだろ。空いてる部屋は物置になってる。今から片付けてたら朝になっちまうぞ」というレオナ先輩の声が響いた。ねむい。今から片付けはちょっと無理そうだけど、この際物置でもいいから端っこで寝かせてくれないだろうか。というか本当に荷物が重い。目線をそちらに向ければちゃっかり乗っかっているグリムがいた。そりゃ重いわけだ。下ろそう。
    「じゃあレオナさんの部屋に泊めればいいんじゃないッスか?」
    この声はラギー先輩だな。レオナ先輩のお部屋なんて恐れ多くて眠れない。いやウソです今ならどこでも5秒で眠れる。大丈夫。ほんとこの談話室のソファー…いや贅沢は言わないのですみっこを、すみっこを貸してほしい。レオナ先輩とラギー先輩が言い合っている。グリムを下ろすにはまず床に荷物をおかないといけないんだけど怒られるかな。とばっちりは勘弁だな…。
    「レオナ、部屋に泊めて 1616

    🪦村川🪦

    MAIKINGイド監に挑戦しようと思って躓いてる書きかけ三人は「なかよし」


    立てば上品座れば紳士、歩く姿も擬態済み。お触り禁止の確信犯、咬魚の片割れジェイド・リーチ。
    立てば気紛れ座れば暴君、歩く姿は破壊神。誰が言ったか愉快犯、咬魚の片割れフロイド・リーチ。
    決して善良とは言えないNECの生徒が口を揃えて唱える言葉。
    『リーチ兄弟(あいつら)には関わるな』
    脅しに暴力なんでもござれ、証拠隠滅どんとこい。気に入られても疎まれてもどちらも末は地獄行き。厄介極まりないこの兄弟に最近捕まった運のない人間といえば、誰もが口を揃えてオンボロ寮の監督生の名を挙げる。
    弟のリーチに後ろから抱きつかれ「小エビちゃーん!」と絞めあげられているその姿。おやおやフロイド、手加減しないと監督生さんも苦しそうですよ。と口を出すものの手助けをする気配は微塵もなくにこにこと眺めているだけのリーチ兄。男子校で唯一の異性である彼女を双子が気に入っておもちゃにしていることは誰の目にも明らかだった。同情はすれど助けはしない。弱肉強食が世の常だ。それは監督生にとって数少ない味方である友人達にも適用される。一学年上で腕力も魔力も優れているリーチ兄弟にとって、彼らは紛れもなく弱者だ 634

    🪦村川🪦

    MAIKING四男とMCの話。オチを見失っている。見直してないから口調違うかも。サタンがMCに頼まれて媚薬を作る話


    期待か緊張か、或いはその両方か。
    珍しく顔を硬らせて、しかし瞳にだけはきらきらと生気を湛えながら、目の前の少女はもう一度同じ言葉を口にする。
    「サタンに、媚薬を作って欲しい」
    先程言われた言葉と一言一句違わない。脳に全く染み込まない、右耳から入って左耳から出ていくような感覚にサタンは思わず天を仰いだ。
    「ご、ごめん、こんなこと頼めるのサタンしかいなくて」
    少しだけ気分が上向く。頼られるのは悪くない。
    一番適任なのはアスモだ。何せ色欲の悪魔、気が向いたらその類の商品の監修もしているのは有名な話である。しかし、彼に頼んだら最後、使用用途から対象から事細かに訊かれるに決まっているし、なんだかんだと丸め込まれて自分に盛られた上にどうにかされてしまう可能性も十二分にあり得る。ーーそこまで考えて、過ぎってしまう想像。まさか相手はアスモなのでは? だからアスモには頼めなくてこちらに来たのでは?
    口の端が歪む。
    「……相手は人間? それとも天使? 悪魔? 動物?」
    「動物ではないけど……それ、言わないとだめ?」
    「だめだ。人間相手に悪魔(おれたち)用の分量で作っ 2685

    🪦村川🪦

    MAIKING監のためにラップバトルをするジェの話。ぺとりさんへのお題作品。収集がつかねえ。始まる 拍動 怒涛


    監督生はスマホを所持していなかった。オンボロ寮にテレビなどはなく、この世界のあれこれは図書館で借りてきた本から情報を得ていた。なので最新のヒットチャートや流行りの服やトレンドなどは全く知らず、ケイトやエースから話を聞いたりたまにスマホを借りて映像を見るなどするくらいであった。
    そんな生活が、学園長からスマホを支給されたことで一変した。
    まずはケイトから是非にと勧められたマジカメの登録。次いで学園生活で縁ができた人物をフォロー。大まかな使い方を教わり、数件の投稿や検索なんかも少しだけ自分でできるようになってきた頃、その衝撃的な出会いは訪れた。

    「エース! デュース! ヒプノシスロッドって知ってる!?」

    会うなり顔を紅潮させてスマホを突き出してきた監督生に、顔を見合わせてマブの二人はそれぞれ口を開く。
    「そりゃー知ってるに決まってるっしょ、今一番勢いあるグループだもん」
    「僕はあまり音楽は聞かないが、名前はよく聞くな。母さんが好きだと言ってたのは確か…Snディビジョン? とかなんとか」
    「何枚かMD(ミュージックディスク)持ってるけど、貸してやろうか?」
    「本当 1764

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    🪦村川🪦

    DONEおべみ四男中心夢。
    ※がっつり個性あり夢主&MCがいる
    ※夢主はMCが人間界で飼ってた黒猫。正体は猫又
    ※猫を前にした四男のテンションを掴みかねている
    ※今作では次男の扱いが雑
    猫の日習作



    どこの世界でも、縄張り争いというのは等しく起こるものらしい。
    ひび割れたガラスのようなずれた音が煩わしくて、猫は不愉快げに目を細める。その態度すら気に入らなかったのか、猫を囲むように立っている黒い靄を纏った悪魔たちはまたぎいぎいと騒いだ。
    「なんだその顔は」
    「お前などが近付いていい場所では」
    「あの方々をどなただと心得るか」
    「テメーなんて引き裂いて食ってやっても」
    今は頭上にない耳をぴるぴると動かしたい気分だった。億劫そうに睥睨して、猫はあくまで穏便に済ませようと口を開く。
    「……つまり、あの屋敷に、あの七人に近付くなと、そう言いたいのだろう?」
    「そうだ」
    「物分かりがいいな」
    「その通りだ」
    不協和音が勢いを増す。どうしたものかと猫は考える。散歩から帰宅途中の突然の因縁。別にあの屋敷にもあの七人にも特に何の未練も感情もないのだ。そこに含まれていないただ一人を除いて。
    「あの七人に近付かないことはできる。ただ、あの屋敷に近付かないのは無理だ。主人(あるじ)がそこにいるからな。帰らねばならない」
    「主人だと!?」
    「どのお方に仕えたのだ!?」
    空気が一転して友好ム 3158

    🪦村川🪦

    MOURNINGレオナさん夢…10ヶ月前に書いたやつ…夢主のキャラもレオナさんのキャラもうまく掴めず挫折したやつ…リヴィエール(夢主)はちゃんとどこかで書き切りたいなあ…供養供養…
    しかし私の中の初期の監、こんな感じだったんだなあ笑
    「断る」
    事情説明後の冷たい第一声に、斜め前のジャックくんの耳がピンと伸びて毛が逆立つのがわかった。まあそりゃあそうですよね、とどこか他人事のように思う。纏めてきた荷物が地味に重い。そんなに入っていないはずなんだけど。
    薄ぼんやりした頭の中に「第一部屋がねえだろ。空いてる部屋は物置になってる。今から片付けてたら朝になっちまうぞ」というレオナ先輩の声が響いた。ねむい。今から片付けはちょっと無理そうだけど、この際物置でもいいから端っこで寝かせてくれないだろうか。というか本当に荷物が重い。目線をそちらに向ければちゃっかり乗っかっているグリムがいた。そりゃ重いわけだ。下ろそう。
    「じゃあレオナさんの部屋に泊めればいいんじゃないッスか?」
    この声はラギー先輩だな。レオナ先輩のお部屋なんて恐れ多くて眠れない。いやウソです今ならどこでも5秒で眠れる。大丈夫。ほんとこの談話室のソファー…いや贅沢は言わないのですみっこを、すみっこを貸してほしい。レオナ先輩とラギー先輩が言い合っている。グリムを下ろすにはまず床に荷物をおかないといけないんだけど怒られるかな。とばっちりは勘弁だな…。
    「レオナ、部屋に泊めて 1616

    🪦村川🪦

    DONEおべみ四男中心夢になる予定の前日譚。
    ※がっつり個性あり夢主&MCがいる
    ※MCのデフォ名あり(伊吹)
    ※L20クリア済みの方向け
    ※村川本人は現在21-5あたり
    猫はただ、のんびりと暮らしていた。
    主人(あるじ)は平凡で人畜無害で心の優しい人間の女で、一人暮らしをするのだと言い出した時はどうついて行こうかと画策したものだったが、結果的に主人自ら猫を連れて行ってくれたので、のんびりとした二人暮らしをそこそこ楽しんでいた。
    主人は朝に出かけて夕と夜の間くらいに帰ってくる。留守の間は家を守っている時もあったし、気ままに散歩に出たり、主人の様子を見に行ったりもした。情報収集、縄張りの見回り、無意味に街を散策したりもした。そんな穏やかな日常は一変する。
    主人が帰って来なくなった。
    猫は待った。大人しく待っていたわけではない。探し歩いて、住処に戻って、探し歩いてはまた戻った。どこにも主人の足跡はなく、そうこうしているうちに主人の実家へと戻された。
    そこでの会話からすると、主人は留学をしたらしい。
    おかしい。主人は猫には何でも話す。その日あった出来事、自分の気持ち、今後の予定、楽しいことも辛いこともなんでもないことも何でも話す。その主人が、猫に何も言わずに留学などという一大事へと旅立つはずがない。そもそも、部屋の片付けも荷物のまとめも、猫をどこかへーーそれこ 2570

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    ※がっつり個性あり夢主&MCがいる
    ※夢主はMCが人間界で飼ってた黒猫。正体は猫又
    ※猫を前にした四男のテンションを掴みかねている
    ※今作では次男の扱いが雑
    猫の日習作



    どこの世界でも、縄張り争いというのは等しく起こるものらしい。
    ひび割れたガラスのようなずれた音が煩わしくて、猫は不愉快げに目を細める。その態度すら気に入らなかったのか、猫を囲むように立っている黒い靄を纏った悪魔たちはまたぎいぎいと騒いだ。
    「なんだその顔は」
    「お前などが近付いていい場所では」
    「あの方々をどなただと心得るか」
    「テメーなんて引き裂いて食ってやっても」
    今は頭上にない耳をぴるぴると動かしたい気分だった。億劫そうに睥睨して、猫はあくまで穏便に済ませようと口を開く。
    「……つまり、あの屋敷に、あの七人に近付くなと、そう言いたいのだろう?」
    「そうだ」
    「物分かりがいいな」
    「その通りだ」
    不協和音が勢いを増す。どうしたものかと猫は考える。散歩から帰宅途中の突然の因縁。別にあの屋敷にもあの七人にも特に何の未練も感情もないのだ。そこに含まれていないただ一人を除いて。
    「あの七人に近付かないことはできる。ただ、あの屋敷に近付かないのは無理だ。主人(あるじ)がそこにいるからな。帰らねばならない」
    「主人だと!?」
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    空気が一転して友好ム 3158