Killing me softlyふに。ふに。
ふに。ふに。
「……」
自分の隣で気持ちよさそうに眠るテッドの唇があまりに愛らしく見え、ウェドは手を伸ばして優しく指で触れた。
柔らかくて、あたたかい。そっとつついては離し、その感触をひっそりと楽しむ。
「……むぅー………」
「…!」
触れられたことに反応したのか、テッドが毛布の下でもぞもぞと身じろぎした。
ウェドは一瞬手を離す。が、テッドが寝入っているのを確認すると再び唇をつついて遊び始めた。
ふに。ふに。
ふに。ふに。
「……ふふっ」
堪えきれず笑みが溢れる。
──なんて愛おしいんだろう。
こんな穏やかな時間も、テッドの存在も、こうして彼が自分の隣で安心して眠っているという事実も……何もかも、少し前の自分なら自ら拒絶して切り離しているものだったかもしれない。
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