狐と出会った話 2※パロです。
※強めの幻覚。
【それからの二人】
「ほらよ」
KKは暁人の目の前に大きな箱を置いた。
戸惑うような暁人を尻目に、箱のロックを外して中身を取り出した。
折り畳み式のそれを出して、暁人に渡す。慌てて受け取ったそれをまじまじと見つめてから、暁人はKKの方へと視線を戻した。
「なに、これ」
「化け物専用の武器だ。弓とこっちが矢。矢は知り合いから取り寄せてる。なくなりそうになったら取りにいけ。話はつけてる」
そう言って、連絡先が書いてある紙を一緒に渡した。例の化け猫がオーナーのバーだ。
暁人から連絡が来たのは、連絡先を渡してから一週間後のことだった。思っていたより早い。
そこからアジトメンバーにも話を付けて、ここへ呼んだのがさらに二日後。指定した時間通りに暁人はアジトへとやってきた。
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