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    105@海自艦擬人化

    @sanpomichi105

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    105@海自艦擬人化

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    115+173。173氏はグッズ類がかわいい系統でしてね…

    #擬人化
    Humanization
    ##お遊び

    お好みは。「かわいい」
    「うん、そうだな。撮るか?」
     先にテーブルへと置かれたケーキ皿を差し出してくる。フォークを突き刺すのが惜しいくらい愛らしい見た目も確かにかわいいのだけど、思わず漏れた呟きは目の前に座る人物に向けてだ。ひとりでは入りづらいから、と女性人気の高いカフェに誘いを受けて同行した先で嬉しそうに目尻を下げた柔らかな表情をするところなどは。仕事上では厳しい雰囲気を崩さず、普段ですらパッと見怖そうと評されているのを知るだけに、見ている自分の方がなんだか照れてしまう。女性客が大半で残り少ない男性客もほとんどがカップルの連れのような店内を軽く見渡して自分に声が掛かるのも納得する。自分たちの場合は強いて当てはめるなら父娘にでも見えているだろうけれど、と注文が揃うまでの間になんとなく思う。
    「かわいいのはこんごうさんですよ」
     受け取った自分のシンプルなチーズケーキとともにスマートフォンに収めて、皿を返しながら改めて言う。
    「……選ぶ単語が間違っていると思うんだが」
     言われた当人は腑に落ちないとばかりに顔をしかめているけれど。いいじゃないですか、と笑ってセットのコーヒーを冷ましつつゆっくりと口を付けた。
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    105@海自艦擬人化

    DOODLEかもめ(新幹線)とやはぎ(艦)。セルフクロスオーバーみたいなものです。
    新米の冒険 駅から続く電車通りから外れて海沿いの遊歩道を軽く駆け抜け、公園の端まで来るとそこから人々が憩う様子をふわふわと潮風を浴びながら眺める。この景色は元々は海から見る予定であったけれども、あいにく天候の折り合いが悪くて叶わなかった。それ自体はいまも残念に思っているものの、こうして別の機会にでも自ら赴けるあたり、人の身に意識を宿したことのありがたさを感じる。まだ慣れていないのもあってしばしばバランスを崩してしまうけれど。本体の性質のせいかこの身体でも走るのは好きだ。でもたまにはゆっくり歩くのも良いな、と遊ぶ幼い子供の笑い声や木々のざわめきを耳にしつつ元来た道を戻るべく振り返る。
    「こんにちは!」
     いつからいたのか、視界の手を伸ばせば触れられる距離に子供が立っていて、思わずびくっと身体が跳ねた。やや緊張した面持ちで声を掛けてきた子供は背格好からしてまだ小児料金が適用される年頃に見える。驚いて真っ白になった頭でもそれだけは真っ先に過ってちょっと可笑しくなった。落ち着いて思考を巡らせる。確か出掛ける前に先輩からは「人からは見えないのだから、もし迷ったら呼びなさいね」と言って携帯を持たせてくれたのだけれど。中には見える人もいる、ということなのでしょうか。こんなことなら対策を聞いておくんだったと内心はあたふたとしながら何を言うべきかを考える。
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    105@海自艦擬人化

    DONE祝・118進水日!10周年おめでとう~!
    雨上がりの記憶 不意に目を覚ます。直前まで夢でもみていたのか一瞬、ここはどこだっけと頭をよぎった。薄暗い中で視線を巡らせて、艦の馴染んだベッドであることを確認する。枕元に置いているデジタルの腕時計を手探りで掴み、顔の前でかざすと時刻は〇五二九を示していた。付近のベッドではまだぐっすりと眠っている者が大半のらしく、機械の作動音が低く響いているのを除けばしんと静まっている。
     もう一〇年前、か。
     寝起きの少しぼんやりした頭で今日だなぁと思い出す。時刻と並んで表示されていた日付は八月二二日。かつて海へと滑り降りた日だ。当日朝は普段と違う様子に緊張していたのか、単に暑くて寝苦しかったか、もしくは夢見でも悪かったのか。起きてしばらくの間ぐずぐずと泣いて、立ち会いのしらゆきさんを困らせたような記憶が朧気に残っている。ただ、さすがのベテランと言うべきか、彼の気性ゆえか、あれこれと世話を焼かれている内にすっかり機嫌が治っていだから不思議なものだ。僕では同じように出来ないだろうと思う。艤装中に〝ふゆづき〟の舞鶴配備を知ってからは生まれ故郷とのことでしばらくご無沙汰だけど、と注を入れながらも馴染みの店をいくつか教えてくれたりもした。就役後に訪れると既に閉めているところも多くあったけれど、続いているところの中には自分も気に入って、通っているところもある。出港中ですぐには叶わないけれど帰ったら久しぶりに買いに行くのを楽しみにしていようと思う。
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