伏黒
ma_mental_juju
DONE五悠ワンドロより。原作軸。本誌ネタバレあり。
伏黒と20220319時点で単行本未収録キャラ視点。
もしもし 空気が振動する僅かな気配に意識が浮上した。元々眠りが深い方ではないし、何より屋根があるだけマシという野宿で熟睡できるほど神経は太くない。隣で寝ていたはずの高速道路でも熟睡できると豪語する同級生の後ろ姿が遠ざかっていく。
便所だろうと寝返りを打ち再び目を閉じたが、なんとなく気になってしまい、眠れない。体感で十分は経っているというのに戻ってくる気配もない。虎杖の今の実力的に何かあったということは考えづらい。別に連れションをするような仲ではないし、わざわざ追いかける必要なんてない。そう思っているのだが、現在は平常時ではないし、正直なところ、体よりもメンタルが心配ではある。虎杖のせいではない。虎杖のおかげで救われた命だってある。言い聞かせたし、落ち着いているように見えるが、内心は想像するしかない。杞憂ならそれでいい。起き上がると、音を立てないよう、そっと追いかけた。
2378便所だろうと寝返りを打ち再び目を閉じたが、なんとなく気になってしまい、眠れない。体感で十分は経っているというのに戻ってくる気配もない。虎杖の今の実力的に何かあったということは考えづらい。別に連れションをするような仲ではないし、わざわざ追いかける必要なんてない。そう思っているのだが、現在は平常時ではないし、正直なところ、体よりもメンタルが心配ではある。虎杖のせいではない。虎杖のおかげで救われた命だってある。言い聞かせたし、落ち着いているように見えるが、内心は想像するしかない。杞憂ならそれでいい。起き上がると、音を立てないよう、そっと追いかけた。
かもめ
DOODLE過去作。20201024【呪】原作10話あたりの伏黒 曇天の色をしたコンクリートに、世界が囲まれていた。
外界とその場所を隔てる扉は重く冷たく、ドアノブを握る伏黒恵の掌から体温を奪う。ドアの先には無機質な廊下。じんと耳鳴りがするほどの静寂に、伏黒の足音だけが響いた。
東京都立呪術高専の敷地内に設えられた、遺体安置所だ。
非術師の家系出身の術師の中には、身寄りがない者、家族や親類と疎遠な者が少なくない。彼等が殉職した際は、この安置所から直接高専の敷地内にある火葬場に向かうことが殆どだ。検死や調査の関係で数日間は安置されるので、弔意を示したい者はその間に安置所に赴いて最期の別れを告げることが習わしとなっていた。
扉一枚隔てた向こうではいよいよ梅雨も終わり、ムッとする空気とギラついた色彩が夏本番の訪れを告げている。しかし伏黒の立つその場所は冷たく湿った空気が滞留し、まるで沸き立つ夏から切り離されたかのようだった。
1982外界とその場所を隔てる扉は重く冷たく、ドアノブを握る伏黒恵の掌から体温を奪う。ドアの先には無機質な廊下。じんと耳鳴りがするほどの静寂に、伏黒の足音だけが響いた。
東京都立呪術高専の敷地内に設えられた、遺体安置所だ。
非術師の家系出身の術師の中には、身寄りがない者、家族や親類と疎遠な者が少なくない。彼等が殉職した際は、この安置所から直接高専の敷地内にある火葬場に向かうことが殆どだ。検死や調査の関係で数日間は安置されるので、弔意を示したい者はその間に安置所に赴いて最期の別れを告げることが習わしとなっていた。
扉一枚隔てた向こうではいよいよ梅雨も終わり、ムッとする空気とギラついた色彩が夏本番の訪れを告げている。しかし伏黒の立つその場所は冷たく湿った空気が滞留し、まるで沸き立つ夏から切り離されたかのようだった。
ひづき。
DOODLE子供と会話の流れからうろ覚えで描いた釘崎野薔薇で~す!!バージョン。なんか違うって確認したら手が逆でがに股具合も足りなかった…💦あとスカート短かったさ。
反省を込めて虎杖と伏黒を追加しときます。
キラキラした目で先生を褒めると黒いオーラを出し始める伏黒が好きです💕
y_morning_glory
PAST支部の呪作品、五伏とか伏黒親子関連以外のCP全部消す予定なので五伏とか伏黒親子だけぽいぴくに移動させて残しときます。初期に描いた奴ばっかりなので絵が古くて恥ずかしいけど! 28
mzk_kue
TRAINING(1枚目)いつも通りの手順でカラーを描く(2枚目)グレースケール化で出力
(3枚目)コピーした線画レイヤー(ベクター)をモノクロに変更して乗せたまま、モノクロ(トーン化)で出力
印刷でどう出るかしら…… 3
志成乃
DOODLEハグは恐らく術師を救う、多分。番外編伏黒双子♂のアホの子が夢主。
名前有り:伏黒 愛[いとし]
雪かきをしよう!1月に入り、東京と言えど雪が見え始める頃になった。現に今も雪が降っている。午後からは実習ということで、呪術高専 東京校1年ズは着替えて教室で待機していた。担当教師の五条待ちである。
「今日自習? ペアで組み手とか?」
「五条さん来るらしいよー。だからとりあえず待機だって」
「五条先生来んの?」
「らしい」
釘崎は暇そうに髪を弄び、伏黒は読書、虎杖はその場で立ってストレッチ、愛はスマホでガチャを回していた。
「愛ちゃんまたガチャ回してんの?」
「今日ね、めぐの星座の運勢良かったからイケる。イケんべ。伏黒恵 教を信じろ」
「双子だから愛も同じだろーが」
「はっ そうだった……」
「2号本当にアホね~」
「よく言われる!」
3396「今日自習? ペアで組み手とか?」
「五条さん来るらしいよー。だからとりあえず待機だって」
「五条先生来んの?」
「らしい」
釘崎は暇そうに髪を弄び、伏黒は読書、虎杖はその場で立ってストレッチ、愛はスマホでガチャを回していた。
「愛ちゃんまたガチャ回してんの?」
「今日ね、めぐの星座の運勢良かったからイケる。イケんべ。伏黒恵 教を信じろ」
「双子だから愛も同じだろーが」
「はっ そうだった……」
「2号本当にアホね~」
「よく言われる!」
さつき
DONE硝子お姉さんと津美紀ちゃんと手荒れのお話。硝子さんは伏黒姉弟と交流があるという幻覚。最終的には悟硝とつみめぐのお話にしたいと思ってます。玉手 ひどく複雑で、数奇で、皮肉な縁あって、年齢が2桁にも満たない幼い姉弟と五条と私と、誰1人として血縁のない4人で家族の真似事のような時間を時折過ごしている。
その姉弟のうちの姉の方、津美紀とともに、炊事の後片付けを終えて、冬の足音が聞こえ始めた頃に五条が持ち込んだ円形の炬燵に2人並んで足を滑り込ませて腰を落ち着ける。
少女が宿題の準備をする傍ら、手近にあった鞄の中から細長いチューブ型のハンドクリームを取り出す。キャップをくるくると回し外して、手の甲にチューブを軽く当てて中身を押し出し、再度キャップをくるくると回し嵌めて天板に置く。左右の手の甲を擦り合わせると、ふわりと、甘すぎない程度に花の香りが広がる。ルーティンと化した淀みない一連の動作で、掌と指先にもハンドクリームを伸ばして、水仕事後の手を保護しながら労った。そして、ハンドクリームを鞄に戻そうと手を伸ばそうとしたところで、ふと、左手側から視線を感じて、その視線の主に目を向ける。少女は宿題のドリルとペンケースを広げる手を止めて、興味ありげにハンドクリームと、それに触れようとする私の指先を、やや前のめりになって小さな唇を少し開けたまま見つめていた。その視線の意味を思案し、もしかしたら、少女が置かれている境遇を考慮するとハンドクリームを塗るという行為が未知なのかもしれない、と瞬時に思い至った。
2795その姉弟のうちの姉の方、津美紀とともに、炊事の後片付けを終えて、冬の足音が聞こえ始めた頃に五条が持ち込んだ円形の炬燵に2人並んで足を滑り込ませて腰を落ち着ける。
少女が宿題の準備をする傍ら、手近にあった鞄の中から細長いチューブ型のハンドクリームを取り出す。キャップをくるくると回し外して、手の甲にチューブを軽く当てて中身を押し出し、再度キャップをくるくると回し嵌めて天板に置く。左右の手の甲を擦り合わせると、ふわりと、甘すぎない程度に花の香りが広がる。ルーティンと化した淀みない一連の動作で、掌と指先にもハンドクリームを伸ばして、水仕事後の手を保護しながら労った。そして、ハンドクリームを鞄に戻そうと手を伸ばそうとしたところで、ふと、左手側から視線を感じて、その視線の主に目を向ける。少女は宿題のドリルとペンケースを広げる手を止めて、興味ありげにハンドクリームと、それに触れようとする私の指先を、やや前のめりになって小さな唇を少し開けたまま見つめていた。その視線の意味を思案し、もしかしたら、少女が置かれている境遇を考慮するとハンドクリームを塗るという行為が未知なのかもしれない、と瞬時に思い至った。