M.M
TRAININGくるっぷに投げたやつ。続きを書くかは分からない3P導入部分のあたま。
黒犬を愛でる1黒犬を愛でる
「オルトいる?開けて!!」
「こんばんは、いきなりすみません」
ドアを騒々しく叩く声に渋々家の入り口を開けば親友と白銀の美丈夫が一緒に立っていた。外は吹雪の極寒の中、わざわざ訪ねてきた二人を帰すわけにはいかず、オルトは苦虫を噛み潰したような顔をして仕方なく客人を家に招き入れた。
「こんな夜分遅くにすみませんね」
「ごめんオルト、二人でオルトの話をしているうちにどうしても会いたくなっちゃった」
オルトは深いため息をつきながら二人分のカップにホットワインを注ぐ。程よく温められた赤ワインの湯気から甘いスパイスの香りが漂った。
「で、こんな夜中に二人して家に何の用なんだ」
「そんな怖い顔しないでよ。オルトと三人で話がしたいと思っただけなんだから」
1608「オルトいる?開けて!!」
「こんばんは、いきなりすみません」
ドアを騒々しく叩く声に渋々家の入り口を開けば親友と白銀の美丈夫が一緒に立っていた。外は吹雪の極寒の中、わざわざ訪ねてきた二人を帰すわけにはいかず、オルトは苦虫を噛み潰したような顔をして仕方なく客人を家に招き入れた。
「こんな夜分遅くにすみませんね」
「ごめんオルト、二人でオルトの話をしているうちにどうしても会いたくなっちゃった」
オルトは深いため息をつきながら二人分のカップにホットワインを注ぐ。程よく温められた赤ワインの湯気から甘いスパイスの香りが漂った。
「で、こんな夜中に二人して家に何の用なんだ」
「そんな怖い顔しないでよ。オルトと三人で話がしたいと思っただけなんだから」
かなえ
DONEオルテメ ハグの日(大遅刻)たぶん覚えていないと思う帰宅して外套の雪を振り払うと、覚えのある香りが微かに鼻についた。
ランプを灯す。照らされた部屋の中で、椅子の背もたれに掛けられた白いケープが目に入り、香りの正体が大聖堂でよく焚かれる香であることを思い出した。
すでに太陽が沈んで久しい時刻。小さな家の中はしんと静まり返っている。
足音を消して寝室に向かう。ドアをそっと開けて覗くと、ベッドの上に一人分の膨らんだブランケットが見えた。
彼が連絡もなく現れるのはいつものことだ。帰りが遅い家主を待ちくたびれて寝てしまったのだろう。
少しばかりの罪悪感が掠める。[[rb:聖堂機関 > 職場]]に顔を出してくれればよかったのだが、と。
静かに近づいて、ブランケットに包まった寝顔を覗く。規則的な呼吸。穏やかな顔。少しだけ開かれた唇。年上とは思えない幼い顔が、余計に幼く見えた。
964ランプを灯す。照らされた部屋の中で、椅子の背もたれに掛けられた白いケープが目に入り、香りの正体が大聖堂でよく焚かれる香であることを思い出した。
すでに太陽が沈んで久しい時刻。小さな家の中はしんと静まり返っている。
足音を消して寝室に向かう。ドアをそっと開けて覗くと、ベッドの上に一人分の膨らんだブランケットが見えた。
彼が連絡もなく現れるのはいつものことだ。帰りが遅い家主を待ちくたびれて寝てしまったのだろう。
少しばかりの罪悪感が掠める。[[rb:聖堂機関 > 職場]]に顔を出してくれればよかったのだが、と。
静かに近づいて、ブランケットに包まった寝顔を覗く。規則的な呼吸。穏やかな顔。少しだけ開かれた唇。年上とは思えない幼い顔が、余計に幼く見えた。
stickey_game
DONEオルテメです。2人が過去を乗り越えて結ばれる話。テメを中心に話が進んでいきます。時間軸は本編ストーリー後となっています。以下注意です・ロイと教皇が出て来ます(口調はゲーム内を参考にやや捏造しています)
・ブロマンス程度のクリテメ
最後はオルテメハッピーエンドとなりますのでどうぞ宜しければご覧下さい
ダンデライオンからの祝福をビュウビュウとストームへイルの吹雪が痛いほど叩きつける。
「相変わらず痛いほど寒い街ですね、ここは」
「仕方ない、ここはそういうものとして受け止めてくれ」
「はいはい」
テメノスの護衛として1年以上側にいるのに硬い表情は相変わらずのオルトに軽口で返す。唯一変わったのは皺の数が最初の頃よりは減ったくらいだろうか。皺が減るくらいには心を許してくれたのだろう。
「…まもなく事件関係者への殉死追悼式を執り行います。テメノス異端審問官、追悼式式辞をお願いします」
「こういう改まったものは自分には向いていないのですがねえ。仕方ありません」
はあ、と仰々しく溜め息をつきオルトにしか聞こえない声でテメノスは愚痴を吐く。
「…では、はじめましょうか」
7820「相変わらず痛いほど寒い街ですね、ここは」
「仕方ない、ここはそういうものとして受け止めてくれ」
「はいはい」
テメノスの護衛として1年以上側にいるのに硬い表情は相変わらずのオルトに軽口で返す。唯一変わったのは皺の数が最初の頃よりは減ったくらいだろうか。皺が減るくらいには心を許してくれたのだろう。
「…まもなく事件関係者への殉死追悼式を執り行います。テメノス異端審問官、追悼式式辞をお願いします」
「こういう改まったものは自分には向いていないのですがねえ。仕方ありません」
はあ、と仰々しく溜め息をつきオルトにしか聞こえない声でテメノスは愚痴を吐く。
「…では、はじめましょうか」
stickey_game
DOODLEオルテメです。酒場でテメがソロ姐にいろいろ喋っちゃう話。惚気話してるの、いいよな〜と思ってソロ姐に聞き役になってもらいました♪神官と副長、あるいは飼い主と番犬「オルトと籍をいれました」
「…聞いてないんだけど?」
「今、いいましたからね」
しれっと神官は大事なことをかつての仲間、ソローネへと報告した。テメノスの左手にはキラリとシンプルな指輪がはまっている。
「珍しく指輪なんてしてると思ったらそういうこと」
「おや、流石ソローネくん。目敏いですね〜」
「よく見てるでしょ?」
ざわざわと賑やかなストームヘイルの酒場でテメノスとソローネは情報交換と互いの近況報告を兼ねて酒を呑み交わしていた。淡々とお互い冗談を交えながらの酒の席だったのだがテメノスからの爆弾発言に流石のソローネも呆れていた。
「籍入れたって…テメノス結婚式とかはしてないの?他のみんなからそんなんあった、なんて聞いてないし…」
3751「…聞いてないんだけど?」
「今、いいましたからね」
しれっと神官は大事なことをかつての仲間、ソローネへと報告した。テメノスの左手にはキラリとシンプルな指輪がはまっている。
「珍しく指輪なんてしてると思ったらそういうこと」
「おや、流石ソローネくん。目敏いですね〜」
「よく見てるでしょ?」
ざわざわと賑やかなストームヘイルの酒場でテメノスとソローネは情報交換と互いの近況報告を兼ねて酒を呑み交わしていた。淡々とお互い冗談を交えながらの酒の席だったのだがテメノスからの爆弾発言に流石のソローネも呆れていた。
「籍入れたって…テメノス結婚式とかはしてないの?他のみんなからそんなんあった、なんて聞いてないし…」
M.M
SPUR MEオルテメカルディナの事件から何だかんだ5年ほど経って35歳と27歳の恋愛です。後編は筆が遅いので追々ゆるりとしたペースで進める予定です。
今夜、いつもの宿で(前編)聖堂機関の執務室で審問官の2ヶ月ぶりの帰還を待つオルトは、そそくさと書類仕事に勤しんでいた。集中力がないのか今日はよく書き損じる。何枚目かになる書き損じをまるめてゴミ箱に放り込むとペンを置き、まるで手につかない仕事を諦めて椅子の背もたれに身をあずけた。そうして半時間ほど過ごした頃、コンコンコンと3回ドアをノックする音が聞こえた。
オルトが返事をする前に「失礼しますよ」と言いながらドアを開けて現れたのは待ちに待った審問官だ。護衛のためにつけた騎士から荷物を受け取り「ありがとう、ここまでで結構です」と言って帰すと部屋に入ってきて来客用の長椅子に腰掛けた。「護衛を荷物持ちに使うな!」と思わず出かけた小言を飲み込み、オルトは久々に顔を合わせる審問官に声をかける。
1562オルトが返事をする前に「失礼しますよ」と言いながらドアを開けて現れたのは待ちに待った審問官だ。護衛のためにつけた騎士から荷物を受け取り「ありがとう、ここまでで結構です」と言って帰すと部屋に入ってきて来客用の長椅子に腰掛けた。「護衛を荷物持ちに使うな!」と思わず出かけた小言を飲み込み、オルトは久々に顔を合わせる審問官に声をかける。
M.M
REHABILIテメノスを叱るオルトの話。頭ゆるゆるです。
職権濫用2その日、青白い顔をしたテメノスが機関の執務室に顔を出したのは昼近くの事だった。目も合わせずそそくさと机に向かい、書類を広げたと思ったら突っ伏してこめかみ辺りを押さえグリグリと揉んでいる。どうせ昨日の怪しい薬にやられたのだろう。色々問い詰めたい事はあるが本人の調子が悪そうなので一旦は置いて何も言わずに解毒の茶を淹れて出した。渋い顔をしてカップに口をつける彼を横目に自分は淡々と書類仕事を片付ける。静まり返った部屋にペンを走らせる音と時計が時を刻む音だけが響いていた。
「あの、君は昨晩の記憶ありますか?」
しばしの沈黙の後そう切り出したのはテメノスのほうだった。
「断片的にある」極めて素っ気なく答える。
「そうですか。私はさっぱり覚えていなくて。まさかアレでそんな事になるとは。その、すみませんでした」
2567「あの、君は昨晩の記憶ありますか?」
しばしの沈黙の後そう切り出したのはテメノスのほうだった。
「断片的にある」極めて素っ気なく答える。
「そうですか。私はさっぱり覚えていなくて。まさかアレでそんな事になるとは。その、すみませんでした」
M.M
REHABILI※カルディナの事件から何だかんだ5年経って恋人なのかどうなのか微妙なオルテメです。初めてではない朝チュン。軽いやつです。職権濫用最悪だ。
最悪以外に言葉が出なかった。起きたら横に一糸纏わぬ姿の審問官、自分も同じ産まれたままの姿…。記憶がほぼない。とりあえずシャツを羽織ってベッドサイドに腰掛け状況を整理する。
そう、あれは昨日仕事帰りに審問官と共に軽い食事を摂った後のこと。審問官が「そういえば巷でこういうものが流行っていまして」と緑色の液体が入った小瓶を見せてきた。「これはアルコールとハーブ、増強剤みたいなものですね。特に危険性はなく、少しの催淫作用があるとか」そう言って傾けた小瓶をランプの光に透かした。「2本ありますが、試してみますか?」と悪戯ぽく尋ねてくるからそれに乗って2人同時に一本ずつ飲んだところから記憶が曖昧なのだ。
974最悪以外に言葉が出なかった。起きたら横に一糸纏わぬ姿の審問官、自分も同じ産まれたままの姿…。記憶がほぼない。とりあえずシャツを羽織ってベッドサイドに腰掛け状況を整理する。
そう、あれは昨日仕事帰りに審問官と共に軽い食事を摂った後のこと。審問官が「そういえば巷でこういうものが流行っていまして」と緑色の液体が入った小瓶を見せてきた。「これはアルコールとハーブ、増強剤みたいなものですね。特に危険性はなく、少しの催淫作用があるとか」そう言って傾けた小瓶をランプの光に透かした。「2本ありますが、試してみますか?」と悪戯ぽく尋ねてくるからそれに乗って2人同時に一本ずつ飲んだところから記憶が曖昧なのだ。