付き合ってる前提アサアカ小説「あの、兄さん…。最近悩みでもありますか?」
いつも通り朝にコーヒーを入れていた時、眉を八の字にしたアカネにそう言われた。
「無いけど?あるように見えた?」
言葉通り、何も悩みなんて無いし、大会も終わったからすぐ近くには無い。最近はきちんと寝ているし。何が、いつもあまり発さないアカネが話し出すほどそんなに悩んでいるように見えるのか。
「見えた、というか…、その、」
「うん」
こういう時は急かさないでゆっくり聞いた方が、アカネは詳しく教えてくれる。
「兄さん……。さい、きん?、夜のあれ、誘わなくなったじゃ、無いですか…っ//」
「えっ……?」
聞いた直後、一瞬時が止まったかと感じた。コーヒーをシンクに落としたので実際には止まってないけれど。アカネが?僕に冷たくしていたアカネが、5日間夜に誘われなかっただけで僕に話し出すと?頭が良く回らない。今わかるのは、アカネがそういった事と、言った本人が顔を真っ赤にして下を向いていること。
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