新ラフレオ扉が勢いよく閉まるなり、続けて錠の落ちる音がした。
立て続けに5回ほど、最後の一回は重厚な金属音だった。
ドアノブに手を乗せても下に曲げることも不可能なくらいガチガチに固められていた。
「おい、レオ」
呼ぶ声と共に首をしゃくったラファエロに合わせ目線を上げる。
「……なんだこれは」
紙に汚い文字で書かれている、『せっくすしないとでられないへや!!!』という文字。
大きさも並びもばらばらな雑な書かれ肩はミケランジェロのものだってことがすぐにわかった。
半ばひとりごとのような台詞に返ってきたのは大きな溜息のみ、その気持ちはよくわかる。
その張り紙だけならただのミケランジェロの悪戯だと思うところだが、動かないドアノブや先ほどの施錠音を思うにドナテロも絡んでいるであろう。
だったら少し厄介だ。
「なんとかすれば壊せるんじゃないか?」
そう言いながら無意識に自分の背に持って行った手は空振り、いつの間にか武器がなくなっていた。
ラファエロも同様のようでぱたぱたと腰を叩いている。
いつから準備されていたのだろう、完全に油断していたとはいえよくできたものだと感心してしまった。
仕方ないので再度ドアノブの手に力を込めるが動けるようすはない。
もう少し力を込めればいけるんじゃないかと思い両の手で握るが、その上からもうひとつの掌が乗っかった。
「このまま出たってそれこそマイキーがうるせぇだろ、やめとけ」
いつの間にか少し開いた身長差、普段ならまだ気にならないほどだが近づくと目線がレオナルドよりほんの少しだけ上になった。
恨めしいとレオナルドは心ながらに思っている。
しかしいつもなら馬鹿にされて誰よりも早く暴れまわりそうなものなのに、ラファエロの目は燃ゆる炎を灯していなかった。
「もういいだろ、レオ。出る方法はちゃんとあるだろ」
思いの外静かな声色に、レオナルドはぴたりと動きを止めた。
「負けを認めるのか?」
数日前の言い合いでちょっとした賭けをした。
セックスなんて毎日しなくたって構わない、相手に言われたからやってる、なんて今思えばくだらない口喧嘩だ。
それでもお互い誘われるまでしないという最後の最後で投下された勝ち負けに、意地の張り合いだけが残った。
「………………」
「…………顔に出てるぞ、ラフ」
苦虫を嚙み潰したような顔、という言葉が良く似合う。
ドアノブから手を離すが上に添えられていた手は離れない。
多少体格に差がついたとは言え掌はレオナルドのものとまたそう変わらなかった。
「……何笑ってんだ」
触れる掌が少しばかり熱が高いのは彼特有の性格なのか、幾分かこの状況に興奮しているせいなのかもしれない。
直情的なラファエロに呼応しがちなレオナルドだが、それは情事の熱も同様だ。
いつもそうだ、お陰でいつも熱に浮かされて何も考えられなくなる。
「いや……俺ももういいな、と思っただけだ」
無骨な手に口づけると跳ねた指先、反応する間もないままレオナルドの足は宙に浮いていた。
その性急さに案外レオナルドの勝利は近かったんじゃないかと思った。
多分お互いが誘わん限りやらねぇ!つって我慢大会始めたラフレオがぎっすぎすしてて業を煮やした混色からのテコ入れです
兄弟に迷惑かけるカプ一生好き
ちなみにこれは自動で開くような方式じゃないので、ドナテロさんが様子見に来て開けてくれるまで開きません
なのでいつまで閉じ込められているかはドナテロさんのお怒り具合次第ですね