戦闘狂のぼくは戦闘禁止命令がくだされましたあの馬鹿上官誠のせいで暇になったので散歩に出ます!
風のささやき、木々の音、川のせせらぎ、鳥のさえずり…。そんな自然溢れる所に散歩行こう!!
現実、人々のでっかい独り言、やたらうるさい客引きの声、でっかい足音…
「これだから都心はぁ…!」
嫌いだ。うるさいうるさいうるさい…。僕たちエンジェルナイツが居るってんのに、リスミィナイツやらランリオやら…騒ぐことしか脳がない者共が。
誰が来ようとも潰すってのに。
「おい」
「?」
「ここで何してるんだお前は…」
無駄にきれいな白髪、無駄にきれいな目、無駄にきれいな声…。あーもう、なんでこんなにこの馬鹿誠は無駄に美男なんだコノ。
「別にぃ〜?散歩ですが?ジョ・ウ・カ・ン・サ・マ??」
「ビミヨ〜にうざい言い方をするな。心配して来てやったのに…」
え?今なんて言った?シンパイ???こいつついに頭おかしくなったのか。元々馬鹿だけど
「お前、人のこと心配できるんだな。」
「なんだと思ってるんた僕のことを…」
「馬鹿」
「もういい、ほら、周りが刺すような視線でこちらを見ているぞ」
本当に周りの女性がこちらを刺すような視線で見ていた。女性が。
「それはぼくの近くにイケメンの??貴方様がいるからでは???」
「え?」
こいつ知らん顔してやがる。自分の美貌に自覚がないのか、罪な男だ。
「誠が離れれば解決するんです!ほら、どっかいった」
ペッペと佳奈騎が素振りを見せると、誠は少しそっぽを向いて
「それでも、僕はお前についていく。悪いか?」
「お前耳赤くね?熱じゃねぇか?」
手を伸ばしておでこに触れようとする。
「…熱じゃない。帰るぞ」
「???」
今日はいつもより誠が憎らしく見えなかった。
天崎佳奈騎の散歩時間、たったの5分で終わりを告げた。