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    セキセ

    小説諸々アカウントにしました‼️自創作の設定などは、また別の場所でまとめておきたいと思います!

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    セキセ

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    代理創作の本編小説です。
    第一章から順次公開します。第四章はまだ未完成なので、第三章まで公開しています。

    長編の小説は書いたことがないので、駄文かもしれません。申し訳ない。

    ##手帖と青年

    想いは手帖から第一章 誘い


    「やっと書けた…やっぱり科学は難しいな」
    目の前に置いてある論文を手に取り、赤瀬は顔をしかめた。
    「論述するのに数値は証拠になる……数値で書くのは幾分それだけで証明になって楽なのに、科学が絡むとここまで書くのがめんどくさいんだな……」

    書くのに一ヶ月近くかかった彼は、費やした時間の言い訳に独り言を言った。
    彼の相棒であるノートは、ずっと彼の隣で彼が神経を擦り減らしながら書いてたのをずっと見ていた。

    「君は僕がどれだけ部屋に籠ってても笑ってくれるね」と青年はノートをパラパラと捲りながら言った。

    青年の名は「赤瀬」
    特にこれといった特技は無いが、論文やエッセイ、小説などの読み書きが随分得意で、フリーランスの研究者だ。

    研究者と名乗ってるだけで彼自体はいつも半袖のワイシャツを着て、赤ネクタイをつけている。研究者とは程遠い見た目で、毎日を過ごしている。

    彼は疲れた眼を癒すつもりで、目を閉じていた。しかしすぐ何かを思いついたように目を開けたかと思えばノートに振り向き、こう言った。

    「僕は今日は最高に気分がいい」
    笑顔で話しかけた彼は続けて言った。

    「電車に乗って行こう、海にさ!」
    そう言ったかと思うと、ノートが返事する前に赤瀬は書いた論文をサーっと片付けて、財布とケータイを手に取った。
    そしてノートに向けて
    「じゃあノートくん、僕の財布とケータイを持っててくれるかい?」と話した。
    ノートは紙を擦らせ音を出し、返事をした。
    彼は財布とケータイをノートの上に置いた。
    たちまち、溶け込むように二つの物質は消えていき、「ありがとう」と彼は礼を言った。そのまま部屋を出て鍵をかけ、階段を下り、最寄りの駅で電車を待った。

    到着した電車の行先を確かめ、彼は電車に乗った。適当に座席に座り、彼は窓ガラスに映る景色を見た。そして考え事をしていた。


    誰も乗っていない異様な光景には目もくれず、彼が見た窓に海が映るのを待ち……彼は彼のことでいっぱいだった。

    次は何を書こうか……そういえばあの研究員は僕の論文に感銘を受けたから一緒に仕事したいとか言ってたな……と彼は最近の出来事をぐるぐる考え、いつの間にか、空をぼーっと眺めていた。


    しばらくしてノートはペラペラとページをめくり、『電車 誰も いない 駅員は?駅にも着かないよ』と文面で伝えた。
    彼はノートの存在にすぐ気付き、書かれた文面を読んだ。
    「いやだなぁ、僕は今日は最高に気分がいいんだよ?」と彼は笑いながら言った。
    しかしその笑顔はスっと消え、ノートに聞いた。「…そんな前兆……ノートくん、こういう時って何が起こる?」
    彼はノートの特性をよく知っていた。分かる範囲での予知もでき、外界の異様な空気も察知できるほどにはしっかりしている。

    赤瀬は冷や汗をかいた。

    「何が起こる…」

    いや、「何かが変わる……?」と赤瀬は頭を回転させた。

    ノートは調子も変わらず、『分からない でも 何か起きるかも 不安』と話した。
    それでも彼は自分の緊張を解すためにあえて
    「え、嘘〜……」と声を出した。

    彼がそう言いかけた途端、


    キキィーー………


    ガガーーー!!!!!!!!


    ガシャーーーーーーン!!!!!!!!!!


    と音がした。電車事故だ。

    「やっぱり君の勘に狂いは無かったね〜…おいおい大丈夫かよ。この電車」
    彼が苦笑いをしてノートに話した。

    ノートは『安心したらダメ まだあるかも』と伝えた。赤瀬は微笑むように、「君はやっぱり僕と気が合うようだね。僕も何かがあると思っていたところさ」と話した。
    「電車が事故ること自体おかしいのに、まだ何かあるのか……」と彼は改めてそう考え、ハァ……とため息をついた。

    外はどうなったんだろう…と、彼はふとを窓を見る。


    そこには墨で塗りつぶしたように、真っ黒な景色が広がっていた。


    彼は「異様だなぁ」とまるで他人事のように呟き、疲れた顔を見せた。

    ノートは『大丈夫? 何かあるかもしれないから ケータイと財布 渡しとくよ ポケットに入れて』と伝え、隣に彼のケータイとノートを置いた。赤瀬はそれを取り、言われた通りにズボンのポケットに入れた。
    立ち上がり、ふと周囲を見渡した。
    電車のドアのひとつが空いてることに気づき、彼は外に出た。

    真っ黒な亜空間に投げ込まれたように、彼はぽつんとそこに立った。
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