📿彼は、私の顔を見て笑った。
なにを口にしたのか私には到底、分からない、
いつもの、いつも通りの言葉を放った。
隣のクラスの人間が、話しかけてきた。
また、また3日目まで繰り返す。
それが言う言葉は、彼の置かれている状況を示唆するには、充分だった。
彼には、届きそうで届かない、ずっとそうだ。今もきっとそれは変わらない。
ひどく白い世界が、私の視界に顔を覗かせた。
甘ったるくて、可愛い子ぶっててどうしようもないくらい哀れなあなたが大好きで、愛してる。
『好きだよ。』
その言葉は注を舞って、彼に届くことはなかった。
乾いた笑いだけが、耳に届いた。
「頭、あんまりよく無いんだよね。」
脳の収縮は戻らない。でも、約束してくれたよね.
翌日、私に朝はこなかった。
太陽など、なかった。
出るはずの言葉は、肝心な時全く役に立たず機能することのない飾りだけの口は固く結ばれた。
本当は、.....。
この先の言葉を、自分で形にできる日はきっとこない。だって、誰もそれを望んでいないから。
自分の耳には、あの人の声は、聞こえなかった。
自分から流れているであろう悪臭が、意識を支配して、...
救われたかったわけでは無い、救いなどないから。
この世界に、それは不要だった。