お疲れ彼氏夜の帳も降りた深夜、世界探偵機構が拠点にしているホテルの一室にて俺ことエイフェックスはキッチンに立って消化にいい雑炊を作っていた。
何故こんな深夜にと言えば、それは“ジルチのため”
動物探偵という能力の特殊さから、ジルチにしか出来ない依頼というものが出来やすい。そんな依頼が重なり、アイツはここ最近寝る時間もロクに取れなくなってしまっていた。
そして今日やっと全ての依頼が完了し帰ってこられると連絡がついた次第だった。
ジルチの奴、ボロボロになって帰ってくるだろう。澄ましたアイツを思いっきり甘やかせるチャンスだ。
クククと笑いながら少しだけ雑炊を掬って味見をする。うん、旨い。スラムで一人暮らししてた時はメシなんて食えりゃいいって思ってたもんだが、恋人に食わせるとなっちゃ上達するもんだな。
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