『闇鍋本』裏話 自己解釈『サイケデリック・エモーション』
テーマは『破滅願望』と『演劇』でした。
爆弾というモチーフはかなりパフォーマンス性の誇張だと思ったので、社会を板上に見立てて道化を続けざるを得ない爆弾魔の話にしようと思いました。演劇をテーマにしたのはメタ的に長台詞という演出を入れたかったのと、爆弾魔自身を役者に見立てて彼のパフォーマンス=爆破行為を虚構として際立たせたかったからです。私は爆弾魔をひどくかわいそうな男だと思っているので派手さと悲劇性を同時に演出するために、とにかく台詞は統一性がない不安定さに勢いをつけることを意識しました。彼の暴力衝動の開花は青年期の初めの中学3年生くらいをイメージしていて、青年期の初めから止まっている精神年齢から幼さも際立たせたかったです。
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