大地に告白された。咄嗟に「考えさせて」と答えてしまいその場から走って逃げてしまった。
自分もずっと好きだったのに口から出たのはまさかの保留の言葉。
大地の顔は見ていないというより見れなかった。
それから数日、教室でも部活中もなるべく普段通りにしていたつもりだけどやはり隠し切れていなかったのか周りからも心配される始末。確かに練習中のミスは多く、日向や田中にも心配された。
ちらっと大地の方を見るとしっかりと主将の顔をしていて普段とあまり変わらなかった。
「スガ、ちょっと来て」険しい顔した大地に連れられて体育館裏へとやってきた。
あぁ、流石に怒られるかな。気まずい沈黙を割くように大地が口を開いた。
「ごめん、忘れていいから」
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