④ 自分自身を信じてみるだけでいい。きっと生きる道が見えてくるエピローグ
「皆さん目が覚めたんすね!!」
火貂組の本部の一室、三人が目を覚ましたタイミングで左馬刻の舎弟の一人が入ってくる。
舎弟が言うには、ヨコハマの港近くのコンテナゲートで三人が倒れていたのを発見したという。
徐々に記憶が蘇ってくる。
朝、火貂組の敵対組織が違法マイクの裏取引を行うと銃兎、そして左馬刻の元へ情報が入った。警察と暴力団組織の利害が一致。となれば、MTCの出番である。
三人は裏取引現場へ到着、もちろん「数だけの蛆虫共」に手こずるはずもない。特にダメージも受けることなく、任務完了、のはずだった。いつもの様に銃兎が応援要請のためスマホを取り出そうと、あるいは左馬刻がタバコを取りだし、理鶯が昏倒している敵対組織の団員を縛り上げようとした瞬間、背後から強く殴られた様な激しい頭痛が三人を襲った。
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