「おはようございます」
「あ、鉢屋おはよう……ちょっと俺トイレ行くね、」
(相変わらず避けられるな)
先日勢いで告白してしまってから早一週間、悉く避けられ続けている。俺の顔を見ると気まずそうな表情で何処かへ行ってしまうということは、俺が告白したのがまずかった、ということで。尾浜先輩も俺のことを好いてくれていると思ったのだが、どうやら俺の気の所為だったらしい。いや、まだ「かもしれない」くらいではあるが。少なくとも、事態はいいように向いていないことだけは理解できる。
「どうするかな…」
「鉢屋先輩?」
「うわ!?あぁ、田村か…」
後ろから突然声がしたと思い驚きつつ振り返るときょとん、とした顔の後輩が立っていた。
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