ある少女の夢私が年端もいかない少女の頃、夢を見たのです…。
その頃の私は周りの大人から疎まれ蔑まれており、それは幼い私の心に消えない傷を残す程のものでした。
そしてその夢は、私を蔑み心無い人たちの言葉から始まりました。
「お前の様なグズは…!!」
「あんたみたいな…」
黒い影達がいつもの様に、地へ手足を付ける私を、罵り嘲笑っていた時
「…はーぁ…つまんないの」
私を苦しめる人たちの奥から落胆したような少女の声がしました。
「…?」
いつもは聞こえないその声に疑問が浮かび。
そこへ目を向けると、私の前にいる人たちを優雅に切り裂き、蝶のような軽やかなそれは私の目の前に現れました。
そして、私に手を差し伸べ、
「良ければ私と踊っていただけませんか?」
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