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    無味無臭

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    リュミヴィク‼️
    ……になる予定の小説の書き出し

    解像度低いのでキャラが解釈違いな言動してるかも
    評判よければ続き……書くかも 書かないかもしれないが

    すてきなあなたリュミエールの淡い髪色は、陽に照らされると白く───そして透明に光って見えた。「日焼けしちゃうよん、せっかく綺麗な髪が」と日傘を差しかけられた彼の微笑みは、噴水の傍に密かに咲いたマーガレットも恋に落ちるほどだった。

    「同じ人間だってのに、どうしてこうも違うんだ……。」
    その日の精神の教官は、普段の彼からは想像もつかないほど弱気な態度を示していた。外の日は傾きかけている。カッチリと着込んだジャケットの襟をただしながら、何度も鏡の前で咳払いをする。それでもなんとなく決まらないような気がして、頭をいろんな角度に傾けてみた。やはりダメだった。
    ……事は昨日に遡る。

    たまたま所要があって外を歩いていた時、細く柔らかい声に呼び止められた。
    「ヴィクトール」
    その声に聞き覚えがあって振り返ると、日傘をさし、高貴を纏った美しい男が長い脚をすらと伸ばして立っていた。
    「は、リュミエール様」
    ヴィクトールは、軍隊で鍛えられて散々伸びきった背筋をさらにピンと伸ばすと、風を切るようにすばやく頭を下げた。教官として召されて後、守護聖たちとも交流することが増えたヴィクトールであったが、軍人として生きてきた彼にとってはリュミエールのような守護聖然とした『天の上の人』との会話はやはり慣れないものであった。
    「御用でしょうか。それとも何か、私に不手際が」
    「いいえ、いきなり呼び止めて驚かせてしまったようですね」
    「い、いえ……そんな。」
    リュミエールは安心したように目を細めた。
    「今日はとてもいいお天気ですから、オリヴィエとお散歩をしていたところなのですよ。」
    日傘を少し後ろに傾けて空を見上げると、リュミエールの長いまつ毛に光がさした。ヴィクトールもつられて空を見る。
    「ですが……彼にはまだやるべき仕事が残っていたようで。先ほど職員の方に連れられてしまって……この日傘も借りたままですし、どうしようかと思っていたところなのです」
    ヴィクトールはその時の光景を想像した。

    『分かった分かった、ちゃんと終わらせるって!……あっと、リュミちゃん、その日傘貸しとくからね~☆』

    ……イメージするのは容易かった。

    「そうこうしていますとあなたの後ろ姿を見つけたので、つい声をかけてしまいました。」
    リュミエールは口元に手を当てながら、ふふ、と上品に笑った。背格好は男性のそれだが、その仕草を見、声色を聴いていると、どこかの姫君を相手にしているようにも思わされる。日は少しだけ翳り、リュミエールの姿がくっきりと映し出された。ヴィクトールはその時、産まれて始めて『美しい』という言葉の意味を知った。
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