青と沈む.
「なあ、もし俺が消えたら……お前どうする?」
けたたましい音を鳴らして起床時間を知らせる目覚ましを止める。力加減を覚えた俺はもう時計を壊すことはなくなった。
久しぶりに夢に出てきた懐かしい人物に思いを馳せる。
出会いから気に食わない奴だった。何度言っても梅宮さんにナメた口を利きやがるし、俺の視界をすばしっこくチョロチョロしやがるのにもイライラした。
二大エースだなんだと囃され背中を預ける相棒となり、次第にその存在は大きなものとなっていった。互いが互いの熱に浮かされ関係性が変わるまでそう時間はかからなかった。俺もアイツも、どちらが発端かを譲ることは最後までなかったが。
「……ねむ…………」
気怠い身体を無理やり起こして洗面所に向かい歯ブラシを手に取る。
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