俺の顔は俺は俺の顔が嫌いだったんだよ。アンタに会うまではな。
タイトル:俺の顔は
母親に手を引かれて歩かないといけないくらいのガキの頃から、俺は自分に対しての周りの評価が気に食わなかった。
「あら~、かわいい」
「育ったらいろんな男を誘惑する美人になるわね」
「将来が楽しみね、ママみたいになるのかな?」
どれも総じて顔のことばかりで嫌になるし、性別も間違えられ続けてきた。
上記のような言い方はまだマシで、キモイ変態野郎なんかに誘拐されそうになったことも数知れずだったし、心配した親が片時も離れないときもあったようだ。
俺がこんななまっちろい女みたいな顔を嫌いになるにはこれで十分すぎるだろう。
年を取れば親父のように堀の深いゴリラのような顔になれるだろうか。血は繋がっているから望みはあるはずだと、親父を真似て銃の腕をこっそり練習した。
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