トレーナー君、来たまえ。目標未達成。
契約解除を受け、
トレーナーは夕空を見上げながら
独り公園のブランコで虚しくこいでいた。
何がいけなかったのだろう?
何がまちがっていたのかな?
今回の担当ウマ娘も、夢を叶えてあげられなかった。
菊花賞の距離が長すぎたせいなのだろうか?
菊花賞でうまくいったら
私に話してくれる約束…無くなっちゃったな。
何時間考えても答えを見出せないまま、
トレーナーとウマ娘との契約はまたしても解除されてしまった。
今頃彼女は、私に愛想尽きて
新たなモルモットを探しているだろう。
「もう、トレーナーを辞めようかな」
溜息をつき、カバンから辞表を取り出す。
契約解除されたウマ娘達は
『ありがとう』と礼を言いつつも、
微かに悲しそうにしていた。
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