いつか気づく気持ち。「僕の見立てではずっとカサンドラはダニエルだと思うよ。ダンスパーティーで彼女はダニエルを誘う。」
「やっぱりそうだよね。」
ケビンの言葉に、そう返す他なかった。
どう返せばいいのか分からなかった。
「…ねぇ、ケビン。ダニエルはカサンドラの誘いを受けると思う」
「それは、分からないよ。でも、もしそうだとしたら君はどう」
「お似合いだと思う。凄く…お似合いだと思う。」
「…本心は」
「わからない、」
ケビンはそれだけを聞くと、そっかと言ってそれ以上は何も訊かなかった。
「ねぇ、ケビン。」
「何」
「もしもダニエルとカサンドラがうまく行ったら、私たちはもう口を聞けなくなるのかな。」
「それは、君たち次第じゃない」
逆にそう問いかけてもケビンは、困ったように笑ってそう返すだけだった。
「私たち次第」
「だって、僕ともロビンとも〇〇は前と変わらず接してくれるでしょ」
ケビンの言っている言葉の意図が気になって訊けば「君と僕らは変わらず友達でいる。」と言う。
そうか、と言うとケビンはやっぱり困った顔で笑う。
「何、ケビン。」
「ううん、ただ、」
「ただ」
「〇〇が納得のいく答えを早く見つけられるといいなと思ってさ。」
そう言ってケビンはとびきりの笑顔を向けるのだった。