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    高間晴

    @hal483

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    高間晴

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    ぼんど800字。チェズモク。ED後で入院中の四人。

    ##BOND

    ■まだ、始まったばかり


     恋だの愛だのでこんなに苦しい思いをすることになるなんて、思ってもみなかった。チェズレイは病院のベッドの上で寝返りをうつ。
     現在、ミカグラ島の危機を救ったチームBONDは仲良く入院中。四人とも医者からはよくぞ生きていたと言われるほどの重傷を負っていた。ナデシコの根回しもあり、同室で日がなベッドの上でぼうっとする日々を過ごしている。
     ――かと思いきや。
    「アーロン! 筋トレは早すぎるって医者にも止められただろう!?」
    「うっせえ! 治ったか治ってないかを決めるのは医者じゃなくて当人のオレだ!」
     病院の中庭から騒がしい声が聞こえてくる。
    「ははは。全く、お若い二人は元気だねぇ」
     売店へ暇つぶしの雑誌を買いに行っていたモクマが戻ってきて、チェズレイのベッドの傍の丸椅子へ腰を下ろす。
    「モクマさん。あなたが一番重傷なんですからベッドに戻ってください」
    「ん? でもね」
     そう言ってモクマがシーツの上に投げ出されたチェズレイの手を取る。それはあの指切りをした時と同じく、温かい手だった。
    「ベッドに戻ったんじゃ、こんなことできないだろ?」
     その言葉だけで容易くチェズレイの鼓動は乱れる。それがまた心地よいのだから始末に負えない。
    「モクマさん。あなた自覚あります?」
    「え? なにが?」
     その言葉の響きには裏がないように聞こえたので、これはモクマが自然にやっていることなのだろう。本当に、始末に負えない。
     チェズレイはモクマの顔を見ると、薄く笑った。
     この男が本気を出せば、男だろうが女だろうが自らその手に落ちてくるだろう。それはチェズレイも認めたとおり、ファントムのやり口に似ている。ただ決定的に違うのは、この男のそれは調子外れなのだ。だからこそ対応に戸惑う。
     ――まあ、それが私にだけ向けられていると思えば、気分は悪くないですけどね。
     チェズレイは心地よい体温の手を、そっと握り返す。
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    Replies from the creator

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    FUMIxTxxxH

    DONEknot for two.

    ED後、チェズレイの手の話です。
    お手て繋いでイチャイチャしてるだけ。
     夕食の香草焼きが美味かった。サラダのドレッシングはモクマが作ったが、こちらも会心の出来だった。チェズレイも気に入ってくれたらしい。
     どこまでもマナーの行き届いた彼が最後までひとくち分残しておくのは、食べ終わってしまうのを惜しむ気持ちの表れだと、今のモクマは知っている。たぶんもう、今のこの世でモクマだけが知っている。


     片付けを済ませると、どちらからともなくリビングのソファに並んで腰を下ろした。テレビも点けず穏やかな静けさを共有する。
     二人では居るが、特に交歓に耽るでもなくただ二人で居る。それが心地好い関係に落ち着ける日がくるなんて、かつては思いもしなかった。決して楽しいばかりではなかった二人の馴れ初めを手繰れどただただ小気味良いばかりだ。
     モクマは晩酌に徳利一本と猪口を持ち込み、チェズレイはタブレットで何やら悪巧みを捏ね回している。しかしお互いに片手間だ。何故なら、ふたりの隣り合った手と手は繋がれているから。チェズレイが求め、モクマが応えた。逆の日もある。時折ふたりの間に発生する、まるで幼い恋人同士のような戯れ。
     ……そんな片手間に、モクマはぼんやりと宙を仰いだ。まだ一杯 4701