幸せ家族計画! 俺はきっと、幸せ者なんだろう。
そう思える様になったのは、きっとアイツのおかげ。
だから、感謝もしてるし、アイツの事、俺は心から好きだとー、愛していると言える自信もある。
けれど、だからこそ。
だからこそ、譲れないものもあるんだよな。
そう自分に言い聞かせて、自分を納得させる。この選択が周りにどんな影響を及ぼすかなんて事は分かりきっていた。
きっと周りに迷惑を沢山かけるだろう。
それでも、たまにはー、たまにはこんなワガママ言っても、許されるよな?
だってそう思わせる様な事をアイツはしたんだし。
手に持ったその名刺をジッと見つめる。
そこには先日、自分に声を掛けてくれた男性の名前が載っていた。
小鳥遊事務所と言う芸能プロダクションの社名と共に。
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