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    sirom_9393

    @sirom_9393

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    sirom_9393

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    リクエスト頂いた、「銀時の手をさわさわする高杉」です!
    謎時空の二人。
    触ってるの手じゃないしシリアスなのかほのぼのなのか分からないし正直味しない結果になってしまいました……申し訳ないです……
    リクエスト本当に嬉しかったです!ありがとうございました!

    #銀高
    silverGlance

    リクエストの銀高今日の料理当番は銀時。何食いたい、と聞いてきたので鯵の南蛮と答えた。
    また手間のかかるモンを……とボヤきながらも銀時は買い物へ出掛けて行った。
    揚げ物は暫く禁止されているので、手作りが食べたければ銀時に作らせるしかないのだ。以前唐揚げをやろうとして家を燃やしかけたし、出来上がったのは炭だった。最近は火の扱いにも慣れてきて、自信もあったから大丈夫だと思った矢先の失敗。目に見えて落ち込んでいたからだろうか、銀時はその炭を一口摘んで口の中を真っ黒にしていた。あいつ、何がしたかったんだ?
    そんな訳で、本日の夕飯は銀時お手製の鯵南蛮だ。
    二人揃って料理に手を合わせる。いつもの習慣。
    期待十分に、メインの鯵を口に運ぶ。
    じゅわと甘酸っぱさが広がって、これはなかなかと味わった。
    「んまい」
    「そりゃよかった」
    リクエストした身として感想を伝える。
    自分も食べようと、銀時が皿に箸を伸ばす様子を咀嚼しながら見つめた。
    よく見ると、利き手の腕の辺りがぽつぽつと赤くなっている。
    「……お前、腕のとこ」
    「あ?あー、揚げ油跳ねたやつだ」
    「油……」
    自分もこの前体験した。暫くの間はひりひりと痛む。揚げ物を要望したことを少し悪く思いながら、夕飯を続けた。

    風呂上がり。
    お互いに髪を乾かし合い、並んで歯を磨いて寝室へ。
    ゴロリと先に寝転がる銀時に、まだ寝るなと声をかけた。
    「なに」
    「腕、出せ。クリーム、塗ってやる」
    「火傷のことか?大したモンじゃねえよ」
    「いいから。俺が怪我させたみたいで、嫌だ」
    「……ん」
    体を起こした銀時が寝巻きを捲って腕を差し出す。以前銀時が買ってきた、火傷にも効く薬用クリームを指に取って、赤くなった所を中心に塗り込んでいく。
    筋肉がしっかりついた、自分とはまた違うガッシリした腕。幾つもの傷跡がある。小さいもの、深いもの、ケロイド化したもの。ここの傷、もしかしたら俺か?なんてちょっと心当たりがあるものも。離れていた間、再開してからの間。銀時が生きてきた、誰かを護ってきた証。そう考えたら少し、いや結構、自分にとっても大切なものに感じてきて。一つ一つ確かめる様になぞった。
    「あの、高杉さん」
    「なんだ」
    「くすぐったいんですけど……」
    「そうか」
    「いや、そうか、じゃなくて……聞いてる?」
    「聞いてない」
    「え〜…」
    一通りクリームを塗り終わって、銀時の腕を解放する。不思議な時間だった。知らない銀時を、昔を辿る様な。クリームと一緒に指先から溶けていくように、心がじわりとあたたかくて。
    「なあに、今日は甘えたなの?」
    気がついたら、銀時を抱きしめていた。銀時が姿勢を直して、背中に腕が周される。より密着したことで、とくんと伝わる心音に安心して目を閉じる。
    「話、聞かせろ」
    「なんの」
    「何でもいい」
    「はあ?」
    手始めに、ここの傷の話と腕をなぞってみれば、銀時に唇を奪われる。伺いを立てる舌を受け入れて、何度も口付け合った。
    口を離して息を乱していると、頬を銀時に包まれ、目線が合わさる。
    「覚えてねえよ。」
    明日も、銀時と生きていく。
    そうかと、答えて、今度は自分から口付けた。
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