2月30日部屋のドアをドカドカ叩いて返事を待たずに扉を開ける。
部屋の主は珍しくパソコンの前でだるそうにモニターを見つめていた。
「おい、リバル」
声を掛けるとリバルはゆっくりと顔をこちらへと向け、俺の姿を確認すると目を輝かせた。
「マイタス! 何? 何か面白いことでもあった?」
「残念だが面白くねーよ。ピアスが月報さっさと出せってよ」
俺の言葉に彼の表情がみるみる険しくなる。
「何でマイタスが……」
「年が近くて仲が良いから俺が言えばやるんじゃないかってさ。んなわけあるかって」
舌打ち混じりにここへ来た理由を説明するといよいよリバルの表情が怪しくなる。
何だか背中に炎を背負っているような気迫すら感じる。
多分相当怒っていると見た。
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