気まぐれパティシエ仕事終わり、店から出て皇紀にメッセージを投げる。
数日前、彼から家に来ることがあれば店が終わったら直ぐ連絡を寄越せと何故かすごく睨まれて言われた。
何かしら用はあるのだろう、大体は気が向いてふらっと行くことが多いのだがそこまで言うので今日は予め彼の部屋へ行くつもりで仕事に来た。
さて、いつもの通り軽く引っ掛けてから向かうとするか。
その時の俺はそこまで大事だと思わず、いつもと変わらない心持ちでいた。
店から皇紀の部屋へ向かう途中のバーに寄り、つい隣に座っていたレディたちと話が盛り上がり少し遅い時間になってしまった。
エレベーターで彼の部屋があるフロアまで上がり、合鍵を使って静かに部屋へと上がる。
キッチンを抜けてドアを開けると皇紀がすごい勢いで俺の顔を睨んできた。
3051