みなさんの戦いの記録〜デート編〜スマホに視線を落として、ゲームをして待っていると視界が黒に覆われた。まぶたにひんやりとした感覚が伝わる。
後ろから、たおやかでいて人間味のないような良い匂いがした。
「だーれだ」
「わ、びっくりした」
「いえ〜い成功」
んはは!と音符が付いているような声を転がすと、凪の視界を遮る手をパ!!と外した。
「玲王以外だったら普通に怖いよ」
本当は、液晶に反射した玲王が見えていたので、びっくりなんて少しも凪はしていない。だが、「ワ!」と凪が驚くとひどく玲王は大層嬉しそうなかぐや姫の笑い方をしてくれるので凪は玲王の「ぷちサプライズ」に毎度きちんと驚くのだった。
「怖い?ナンパじゃねぇか?それ」
「そんなナンパ女男問わずされてるの?怖い」
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