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    湯豆腐

    @tktk3801

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    湯豆腐

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    学パロにょたゆりレイチュリ(同級生)。テスト勉強をする二人です。
    アンケとってたんですが当方が悩んだため(優柔不断でごめんなさい)二人が幼馴染か入学後に知り合ったかは任せます。

    #レイチュリ
    Ratiorine

    蜂蜜色の恋茜さす放課後、校内にあるカフェにレイシオとアベンチュリンは来ていた。今日は一週間後に迫った定期考査の勉強をしに来たのだ。
    「ねーレイシオ、ここの問題わかる?」
    「応用例題23か?」
    ソファに並んで座るアベンチュリンが指さしたのはいくつかの公式を組み合わせて解く少し難しいものだ。彼女は授業をある程度聞いていればできてしまうタイプだがこういった応用には少し苦戦することが多かった。なので公式は覚えているだろうと思いヒントを口にする。
    「この章で習った公式の幾つかを組み合わせれば解けるだろう。くれぐれも計算ミスに注意するように」
    「はーい」
    数分後、アベンチュリンの威勢の良い声が聞こえた。自慢気な様子と共にルーズリーフを見せられる。使用する公式はあっているが最後の最後に計算ミスをしてしまっていた。
    「最後だけが違うな」
    「え!?嘘でしょそんなはずないって」
    「よく見てみろ」
    うーんという声と共にこちらを伺う目が見えた。猫撫で声で名前を呼ばれる。そんな顔で見てもダメだというのに。だけど思考と行動は別で。
    「ここだ」
    自身の行動に呆れてしまう。はあ、とため息を吐いた。
    「レイシオって僕に甘いよね〜」
    そう言われながら抱きつかれる。ふわりと彼女の柔軟剤が漂うのと同時にあまり主張がないその柔らかい感触が腕に当たって思わず心臓が跳ねてしまった。
    「……君だから甘いんだ」
    「ふふ、わかってるよ。いつもありがとう」
    そんな蜂蜜のような甘さを含んだ声で囁かれる。拘束がパッと離れ、その後「できた!」と嬉しそうにはしゃぐ彼女を見て仕舞えばもう僕の負けだった。
    正誤を問われ答えると彼女が口角を上げながら肩により掛かって来た。身長差もあって僕の肩は彼女の頭を乗せやすいらしい。
    「ねえ、僕がなんでいつも応用問題を間違えていると思う?」
    確かに彼女は大体の応用例題を僕に尋ねている。でもそれは、そんなこと。
    「っそれは」
    期待するなという自戒を込めて呟いた。
    「なーんて!可愛いね、ベリタス」
    一瞬だけ頬に柔らかい感触が当たった。隣を見ると彼女はいたずらっ子の顔をしていて。
    「あはは、顔真っ赤だよ君」
    「〜〜アベンチュリン!」
    彼女の髪色も相まって周りが眩しく見えてチカチカする。
    卒業したら覚悟してろよ、そう思いながらレイシオは次のページを捲った。
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