Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    てんていのねこ

    @GL_96nin

    かきちらし供養処
    Sorry, Japanese Only.

    ☆quiet follow Yell with Emoji 🔶 🐳 🛁 🎲
    POIPOI 14

    てんていのねこ

    ☆quiet follow

    ちょちょいと書いたTRPGダブクロパロのレイチュリ。
    🛁はノイマン/ウロボロス
    🦚はモルフェウス/ウロボロス
    本質的に得意な能力はあると思うけど、二人とも《無業の影》持ちの万能型だといいな。

    #レイチュリ
    Ratiorine
    #小説
    novel

    「なんだ?ノイマンが複数の武器を扱うのがそんなに珍しいのか?」
    その頭脳に森羅万象を収め、言動として高精度に出力できるようになるシンドローム、ノイマン。その能力者であるDr.レイシオならば、二刀流でキュマイラの爪牙を防ぎ、いなすことなど容易いのだろう。
    しかし俺が驚愕しているのは、そこではない。
    情報が誤っていたのか。それとも偽装されていたのか。昨日の“ヌースの愛子”Dr.レイシオは『射撃武器を扱う』オーヴァードだったはずだ。
    では今持っている『二本のブレード』は何なんだ?
    「さあ、精算だ。『知識こそは万物の尺となり、真理を探り尽くし、誤謬を根絶する』。」
    “ヌースの愛子”の背後で”幸福喰らい”が笑っている。
    こいつも昨日は確か『強固なシールドを展開する』オーヴァードだったはずだ。
    じゃあ、今頭上から降ってきているこの『柱』はーーー

    ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

    「ギャンブラー。」
    「あはは、ごめんごめん。今日は君みたいに戦いたい気分だったからさ。つい真似しちゃった。そういうレイシオだって、ソレどこから持ってきたんだい?」
    「影から創った。君ならわかるだろう。」
    ブレードを霧散させ、レイシオはため息をついた。濛々と上がっていた砂埃は既に収まり、後には白く巨大で不格好なイオニア式のエンタシスが転がるばかりであった。
    「歪んでいるぞ。」
    「造り慣れてないんだから勘弁してよ、教授。モルフェウスにも得意不得意ってモノがあるんだからさ。」
    「いつもすぐそばで観察しているんだ。僕を模倣したいのなら、もっと精度を上げろ。」
    「うーん、無理かな。僕の目は恥ずかしがりやだから、すぐにレイシオから逸れちゃうんだ。」
    「普段はもっと近くで見ているだろうに…。診察が必要そうだな。」
    そう言いながらレイシオがキスを落とすと、アベンチュリンはくすぐったそうにはにかんだ。
    「この後の時間は空いているか?」
    「勿論だよ、レイシオ。久し振りの君との仕事なんだ。終わったら休暇をもらうって届け出てるよ。」
    「そうか。僕の家へ行こう。」
    「ああ、もちろんさ。ダーリン。」
    事後処理は専門の班にまるまる投げて。
    二人はそのまま寄り添い、戦場を後にした。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    😍💖
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    zeppei27

    DONEなんとなく続いている主福のお話で、単品でも読めます。七夕を楽しむ二人と、夏の風物詩たちを詰め込んだお話です。神頼みができない人にも人事を超えた願いがあるのは良いですね。
    >前作:昔の話
    https://poipiku.com/271957/11735878.html
    まとめ
    https://formicam.ciao.jp/novel/ror.html
    星渡 折からの長雨は梅雨を経て、尚も止まぬようであった。蒸し暑さが冷えて一安心、と思ったが、いよいよ寒いと慌てて質屋に冬布団を取り戻そうと人が押しかけたほどである。さては今年は凶作になりはすまいか、と一部が心配したのも無理からぬことだろう。てるてる坊主をいくつも吊るして、さながら大獄後のようだと背筋が凍るような狂歌が高札に掲げられたのは人心の荒廃を憂えずにはいられない。
     しかし夏至を越え、流石に日が伸びた後はいくらか空も笑顔を見せるようになった。夜が必ず明けるように、悩み苦しみというのはいつしか晴れるものだ。人の心はうつろいやすく、お役御免となったてるてる坊主を片付け、軒先に笹飾りを並べるなどする。揺らめく色とりどりの短冊に目を引かれ、福沢諭吉はついこの前までは同じ場所に菖蒲を飾っていたことを思い出した。つくづく時間が経つ早さは増水時の川の流れとは比べるまでもなく早い。寧ろ、歳を重ねるごとに勢いを増しているかのように感じられる。
    3654

    recommended works