🐰の日「黒ウサギくん、かわいい顔してんねー」
「あ、ありがとうございます…」
舐め回すような視線にどこかに隠れてしまいたい衝動に駆られるけれど、そんな訳にもいかない。俺が潜入しているのも、少し離れたところに座っている男の自宅を調査するためだからだ。潜入に協力して欲しいと言われたときには俺ができることならと意気込んだが、すぐにでもこの服から着替えたい。
腰や背中が丸見えで、胸元も強調されるような服。男の俺が着て何がいいんだと思うけど、周りのバニーボーイの人達は同じ服を着て扇情的な表情や仕草をしている。
同じように真似をするべきなんだろうけれど、恥ずかしくて、思わず背中も丸まってしまう。
「新人なんだよね?俺君のこと気になってきちゃった、指名してあげようか?」
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