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    てっかめかぶ

    @2112yknkkiti

    主にぼぶげ、えろげ二次創作置き場です

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    てっかめかぶ

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    博玉

    星を見る二人の短文

    ##博玉
    ##橋姫

    <博士視点>
    一日の終わり、時間はいつもよりやや早く帰宅することができました。
    車から降りて、屋敷に向かう足をふと止めます。
    今日はよく空が澄んでいて、惹きこまれるように見上げました。
    誰かに呼ばれたのだと思います。
    「遅い!!!」
    背後から怒られてしまいました!反射的にびくりと体が反応して、
    「ごっごめんなさい…!って玉森くん、」
    謝罪のあとに玉森くんのお顔を認識しました。
    「ここで何をしていたんですか」
    車が見えたから出迎えようと思ったというのに、と。
    玉森くんを怒らせてしまって落ち込んでしまいましたが、僕のことを待っていて下さったのだという嬉しい気持ちが塗り替えていきます。
    「空を見ていたんです」
    「空?別に雨も降りそうにないですが」
    と不思議そうに玉森くんは首をかしげます。そのお姿が可愛らしくて僕は自然と目を細めます。
    「今日は特に星が見えると思いまして」
    「言われてみれば……」
    玉森くんも僕と同じように空を見上げます。
    「星、見たかったんですか?」
    「いえ……ただ、こうして星を見上げていたら玉森くんのことを考えていたのです」
    僕にとって玉森くんは、こうして見上げる星のような存在。
    遠くて、眩しい、チカチカと光る小さな星。地上の僕をその美しい姿で見下ろしている。
    ……手を伸ばしても決して届きはしなかった。
    「君はきっとあの星だから、」
    無意識に伸ばそうとした手を、玉森くんが両手で包み込んで下さいました。
    「……私は、自分がそんな存在だとは思いません」
    玉森くんがゆっくりと話します。握る手にも少し力を込めたようでした。
    嬉しい、と思いました。でも、とも思いました。
    僕ははっきりとした受け答えをせず、また空を見上げました。
    「玉森くんがそう思わなくても、ここまで降りてきて下さったのだと……僕は思いました」
    「……そうですか」
    視線は交わりません。
    「……もし、私が本当に星であると自惚れても良いのなら」
    空を見上げて、優しい声で続けます。
    「博士がそらの上まで飛んできたんですよ」
    「!」
    「あなたのことだから、言葉そのままの意味でもおかしくありません」
    いたずらっぽくこちらを見ながら微笑む彼。
    「僕、が……」
    つい、苦い言葉が出ようとしたとき
    「まぁ、どちらであるにせよ私と博士が今こうして隣に並んでいることに違いはないでしょう」
    何が先か、何が後か。降りてきたのか昇ったのか。
    番狂わせののちに今がある僕たちにははっきりとした答えを出すことは難しい、かもしれません。
    玉森くんの方へ目線を向け、合わせます。
    「玉森く…っ…、はっくしゅん!」
    「うわっ!?」
    真正面から受け止めた玉森くんの視線が痛いです。
    「ごめんなさい……!」
    夜風に当たりすぎたのでしょう、体が冷えてしまったようです。心はこんなにも温かいのに。
    「早く中に入ってください。……あなたに風邪をひかれたら、私が困るので……」
    玉森くんが僕の手を引き、屋敷の方へと進みます。
    「風邪を引いてもすぐに治りますよ」
    玉森くんに迷惑をかけることは無いでしょう。
    薬の準備だってできます。そういったことは慣れたものです。
    もしかしたら風邪をうつしてしまうのではないか、ということの方が問題です。
    でも、玉森くんは不服なご様子。
    「……あなたは一人で治してしまうじゃないですか」
    ぽつりと玉森くんが呟きました。
    それが僕と玉森くん、別々に過ごした時間のことを思ってくださったのだとわかって、僕はまた目を細めたのでした。


    END
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    てっかめかぶ

    DONE博玉
    一人でお酒を飲もうとする博士と一緒に飲もうとする玉森くん
    <玉森視点>
    そろそろ博士が帰ってくる頃だろうかと、時計を確認した。
    玄関口の辺りを行ったり来たり。
    ……これが何度目の確認かはわからない。
    気付いた頃には数えるのをやめてしまっていた。
    一度連絡はあったのだ。
    今日は遅くなります、先にお休みくださいと。
    やや浮ついた声を思い出す。
    ただ今回は理由を聞くのを忘れてしまっていた。
    こうも遅いとなると……よからぬ事に巻き込まれてやしないだろうか。
    そう思い始めたとき、扉が開いた。
    「あっ玉森くん!」
    「!……博士、おかえりなさい」
    「はい、た、ただいま……戻りました」
    にこにことしながらこちらへ向かってくる。
    私もほっとしながら、ぱたぱたと足早に階段を下りる。
    なるべく今向かおうとしていたところだというふうに。
    「ん?」
    近くまで寄って違和感に立ち止まる。
    遠くからでは気付かなかったがこれは……酒の匂いだ。
    足取りもしっかりしているし、遠目では気付かなかった。
    「何してたんですか」
    わかっているが、あえてだ。
    「帰りにお酒を少し……」
    「……誰といったんですか」
    「今日は花澤くんと!連絡はしていたはずですが……」
    「それしか聞いてませんでし 1434

    てっかめかぶ

    DONE博玉
    ※悪玉森くん(捏造)が出てきます。
    <玉森視点>
    意識が起きる。瞼は重いが体はいつもより軽く感じる。
    布団の中でぐっと伸びをする。辺りを確認すれば、博士はいない。
    ベッドから出てさらに廊下に出る。朝食の香りが広がっていた。
    また博士一人に任せてしまったようだ。
    もしかしたらまだ間に合うかもしれないと香りに向かって足早に歩いて行く。
    進んでいくと扉のの隙間から博士の姿が見えた。もう準備は済ませてしまっているのだろうか。
    「博士私も何か手伝えること……ってえぇ!?」
    目の前に飛び込んできたのは大量のカルスピを積ませ、カルスピを飲みながら朝食をとる私と、カルスピを注ぐ嬉しそうな博士だった。
    「い、一体どういう……!?」
    我慢ならず勢いよく二人に駆け寄った。博士がにこにことしながらこちらに顔を向けてきた。
    何かを言っているように見えるし、何も言っていないようにも見える。
    これからお二人が僕の家に住むと思うと…!なんて嬉しそうに言っていたのかもしれない。
    ようやく”私”もこちらに意識を向ける。含んだように笑みを浮かべる。”私”のくせに。
    「……何をしていた」
    聞かなくてもわかることはある。あらかた博士を利用してカルスピ三昧だ。
    1866

    てっかめかぶ

    DONE博玉
    いろいろな博士
    コピー本交換会で出した内容と同じだと思います
    カラカラ、カラカラ。
    それは宝石か、それとも別の何かか。
    角度を変えれば映し出す世界も姿も変わっていく。
    カラカラ、カラカラ。
    二度と見えないものだろう。

    それは、画面がスライドしていくような、瞬きの瞬間に切り替わるような。
    背景は変わらず、博士の存在だけが切り取られたように変わっていくのだ。
    今日は一体誰だろうか。

    Day1
    あるとき博士は子供の姿だった。ぱちぱちと目を瞬かせる。
    この日が、初めての違和感の日であった。
    「玉森さん!今日は何して遊びましょうか?」
    そんないつも遊んでいるかのような物言いを。
    「んん…?」
    「ちゃんと宿題も終わっているのです。……だめですか?」
    混乱する私を見て不安がる博士。目を潤ませないでくれ。
    「い、いや!だめではないぞ!うん!」
    やはりこの博士の顔に弱い……。ぐっ……このとおり自覚はあるのだが……。
    仕方がないといったふうに、その小さな博士の手を取ってやる。
    そうすればきゅ、と握り返してくる。ほんのり温かさも感じる。
    「えへへ……」
    カワイイ。この日はもう遊ぶしかないだろうと。
    博士の発明の話などを聞きながら時間は過ぎていったのだった。
    ひとし 2321