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    fumi_momiji

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    fumi_momiji

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    小話。
    料理するゴエティアが書きたかった。

    手作り料理熔熱がマグマから顔を出し、居住スペースに近付くと甘い匂いが漂っていた。心当たりの無かった熔熱は首を傾げ、匂いの元へ向かう。そこには、鍋と木べらを持ったゴエティアが居た。


    「……ゴエティア。」

    「ん……熔熱様? おはようございます。」


    ゴエティアの隣まで歩みを進めて、鍋の中を覗く。赤いドロドロとした液体が焼かれており、甘い匂いの正体はこれだったようだ。


    「何作ってたの、ゴエティア。」

    「ジャムと呼ばれるものらしいです。」


    そう言うと、ゴエティアは傍らに置いていたひとつの瓶を熔熱へ見せる。熔熱はそれを見て少し悩んだ後に、ハッとした様子で瓶を受け取る。


    「……あ、これって、砂糖が入ってたやつ。オレのお気に入り。」

    「ええ。直接舐めていらっしゃったので、どうせなら調理して美味しく食べてもらおうと思って。そのままは体に悪いですから。」

    「別にオレは、人間とは違うから、健康とか気にしなくていいのに。」


    そう言いつつ、気に入っていた食べ物を勝手に使ったゴエティアを怒らないのは、熔熱のゴエティアに対する信頼もあるからなのかもしれない。
    ゴエティアは木べらで少しだけ取ると、手に取ってそれを味見する。


    「……美味しい。」


    驚いたように呟くゴエティアに、熔熱も気になり、隣から木べらに付いたジャムを手に取り食べる。


    「お、本当だ。砂糖舐めるよりこっちのが良いね。」

    「ふふ、本来は調味料ですからね。」


    ゴエティアは火を止めると、鍋の中身を器用に用意していた器に移していく。複数の器に入れていくと、隣にいた熔熱がひとつを持って行く。


    「あ、熔熱様。」

    「今日のオヤツにひとつ貰うね。ありがとうゴエティア。」


    有無を言わさずそのまま去っていく主を、ため息をつきながらも止めることができないゴエティアなのであった。
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