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    YunanoRose

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    YunanoRose

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    季節外れの正月ネタ。
    脱色。
    64、58要素あり。といってもほのぼのですが。
    こちらも突然始まり突然終わる山なし落ちなし意味なし短編。

    #グリウル
    grimmulqui
    #ノイザエ
    #正月ネタ
    #餅つき
    poundingMochi
    #ほのぼの
    heartwarming

    餅つき「ねーねー知ってる?現世には正月に2人で相性を確かめ合う行事があるらしいよ?」


    炬燵で蜜柑を食べながら我が物顔で居座るピンク髪が唐突に言い放った言葉。なんでこいつが俺の部屋にいるのか…。普段ならパートナーであるノイトラの部屋にいるはずのこいつはどうやら最近付き合い始めた俺たちが気になるらしい。ここ数日俺のパートナーであるウルキオラと共に用もなく訪れては何をするでもなく雑談だけして帰りやがる。お陰様で2人きりになれるチャンスもありゃしねぇ。まぁ、用がなければ来さえしないウルキオラが、俺の部屋に来る口実にはなっているんだろうが。だが今回は違ぇ。何故かノイトラまでついてきてやがる。理由を聞けばザエルアポロが呼んだとか何とか。だったらお前らの部屋に行けよと思いながらも行ったら行ったで俺の気が気じゃねぇことくらいザエルアポロにはお見通しなんだろう。掌で踊らされてるような感覚に苛立ちつつも怒りを抑えるべく蜜柑の皮をむく。


    「相性を確かめ合う…とは?」


    俺が白い筋まで綺麗に取った蜜柑を奪うかのように取り上げ頬張りながらウルキオラが首を傾げる。こんな話題、普段ならば微塵も興味が無いような此奴が聞き返すとは珍しい。付き合い始めて少しでも意識が変わってきたのかもしれないと思えばそれはそれで悪い気はしない。例え先程から俺が剥いた蜜柑を根こそぎ盗られていたとしても、だ。


    「なんかお正月に餅つきっていうのをやるらしいんだけど相性がいいとぺぺぺぺぺーってリズム良く出来るんだって。」


    ほらと言いながらすまほ?とかいう機械を取りだし1つの映像を俺たちに見せられる。その映像では年老いた男と女がすごいスピードで餅つきとかいうのをしていた。確かにこのスピードは相性が良くないとできないと言われても過言では無いだろう。


    「で?それがどうしたんだよ?」


    ザエルアポロを膝の上に乗せ誰にも触れさせんと言わんばかりに座っていたノイトラが怪訝そうに眉を顰めている。その言葉を待ってましたと言わんばかりにザエルアポロの目が輝く。嫌な予感しかしねぇ。


    「これ、皆でやりたい!どうせならどっちが上手くできるか対決しよ!」


    そら見た事か。こいつが変な話題をふっかけた時は絶対面倒な予感しかしねぇんだ。俺もノイトラも嫌だと言わんばかりにザエルアポロを見る。


    「……なんだ、勝てる自信がないのか?」


    その言葉にぴくっと反応する。まさかウルキオラがそんな事を言うとは。しかも意外と乗り気な様子で。珍しい姿に動揺しているとウルキオラの視線は未だに動画を見続けていた。どうやらこの餅つきとやらが終わったあとは皆で出来上がったこの白いのを食うらしい。こいつが乗り気なのはそれか。今まで見たことが無いほど楽しそうにしている姿に嫌だとは言えずやるしかねぇかと呟けばやることが確定してしまった。決戦は正月。どうなる事やら。


    END
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    YunanoRose

    PAST過去に書いて友達に見せたグリウル待ち合わせ短編。唐突に始まり唐突に終わる山なし落ちなし意味なし。
    待ち合わせ「待ち合わせをしてみたい。」
    隣で本を読む相手から突如として告げられた言葉。本当に唐突過ぎて一瞬何を言われたのかわからなかった。同じ部屋に住んでるのだから待ち合わせも何もなくねぇか?と首を傾げる。
    「この本に書いてあった。でぇとには待ち合わせが必須なのだろう?そして相手を待つ間の気持ちは何にも変え難いものだと。そしてお前は俺に人間らしくなってきたと言った。ならば今ならその気持ちが分かるんじゃないかと思ってな。」
    淡々と告げる相手の気持ちが分からんでもない。確かにこいつは今まで感情が人一倍抜け落ちている感覚はあった。ましてや自分から何かをしたいなど言うこともなかった。そんな彼からの欲求だ。彼氏としては叶えてやりたいという気持ちもある。うーんと考え思いついたのは部屋を出る時間を30分程ずらして現世に行くって言うのはどうかということ。流石に感情に疎い相手でも30分も待てば何かわかるんじゃねぇか。そう提案してみると嬉々として頷かれた。ならば早速と計画を立て明日決行することにした。そしてどうせなら何かプレゼントしてぇなぁ。その方が喜ぶかもしれねぇし。そう考えながら翌日を迎えた。
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