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    しばさん

    @sibasan_dayoo

    受けの情緒がぐちゃぐちゃになってるのが主食です
    ぐちゃぐちゃになるのじゃないと書けません

    全て二次創作です

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    しばさん

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    ⚠️3章ネタバレ

    一応Qカズ?

    #Qカズ

    答えはあなたの中に「カズキ」
    家族の声、家族では無い声
    まだまとまってない気持ちを押し殺して振り返る。声をかけてきた相手は夕焼けにあたり癖のある白髪が照らされて綺麗だった。何故か気まずそうに顔を背けて頬を掻いている、どっちが今気まずいのかこの男は分かっているのか?まず僕が気まずいことを知らないか、と1人で納得しポーカーフェイスを保ち返事をする
    「どうしたんだい Q 」
    何かあったの?とそのまま返事をするとやっと目を合わせてくれる。その目はこの時代でこの世界で1番純粋な気持ち目をしていた。僕とは反対の目、その目に見せてはいけない感情を抱えている、罪悪感からかさっきとは裏腹にこちらの方が目を背けそうだ。 Qは自分の罪を忘れてしまった、王次郎は罪を償ってもなお罪と一緒に生きていくと決意していたのに、罪の何倍もの正義を世界になせば良いと僕が伝えた言葉を背負い生きていく思いだったのに。あの時僕が止めていれば、まず刺された時に刺した相手に気付けていれば、後悔が頭の中でこだまする。ゼロから言われた正論にまだ返しが見つかっていない、Qへどんな対応をすればいいのか分からない。
    そんなことを知る由もないQは数秒後の沈黙の後絞り出したかのような声で話す

    「…私はカズキが好きだ」

    Qが紡いだ言葉はカズキでさえ想像もしていなかった言葉だった


    hina⭐︎cafeに集まっている一同、皆ひなぎく特製のオムライスを頬張っている1人以外は。カズキだけ浮かない顔をしていた。思わずため息が出てしまう、ネオチヨダで起きた事件、ゼロと僕しか知らないがネオトーキョーに影響のある事件、その事件のせいで振り回されている僕にはQからの言葉が離れない。僕の事を好きだと?今のQが?僕が相棒で幼馴染で家族だったのは王次郎だ他の誰でもない、今のQは王次郎であって王次郎ではない。
    それならQの告白を断るか?姿そして性格は少し前の王次郎と同じだ何も変わらない、王次郎を無くしてしまったQだ。今だけを見れば何も変わらない、告白を受ければ昔のようにまた家族に戻れるのかもしれない。まずQの中では僕はどんな関係なんだ?分からない分かるわけない。本人の中ではそれが日常なんだ聞けるわけが無い。
    オムライスを食べ終わりゆっくりし始めたトラッシュトライブメンバー、考えが纏まらず普段よりイラついてる雰囲気を隠しきれないカズキを見てカズキさんが壊れたかもしれない、カズキが初めて頭を抱えている、カズキさんでも分からないことがあるんだ、もしかしたら何か得体の知らない物を食べたのでは?と口々にはやし立てる。僕をなんだと思っているんだ、僕はいつの間に動物園来たんだと返したいがそんな気力さえない。今はQの事に重きをおきたいのだ。
    「僕もう部屋に戻るね」
    一言だけ返しhina⭐︎cafeを出る。Qの心配そうな顔が去り際に見えたが今の僕にはその顔への返答が思いつかなかった。
    戻るまでの道でも思い出すことが多い、少し1人の時間が欲しくてネオチヨダを少し遠回りして散策する。チヨダシティでもネオチヨダでも王次郎とQに因縁がある。歩いているだけで思い出を思い出す。まだ王次郎がいなくなってしまった事実に信じられない、そしてこれは他の人にも話せない、話せるわけない。頭が考えを放棄しそうなのをなんとか止めホテルに着いてそのままシャワーを浴びた。脳内のこんがらがっていた感情も落ち着いていく、それでも答えは思いつかなかった。ベットに寝っ転がるとネオチヨダでの疲れもあったのか泥のように眠る。王次郎の夢を見た、真っ白な世界で王次郎が目の前で背を向けて立っていて僕から離れていく。必死に手を伸ばすが王次郎に届くわけもなく虚しく空を切ったところで目が覚めた。倦怠感が体に残りつつ気持ちを切り替えるため洗面台へ行き顔を洗おうと鏡を見ると涙の跡がついていた。僕が思うより感情は素直なようだ、感情のことは無視して顔を洗い栄養ゼリーを食べながら準備をする、今日もネオチヨダは変わらない。
    朝起きても考えは全くまとまっていない、昨日と同じようにネオチヨダを散策する。朝から夜までネオチヨダでの話は曲田と王次郎の話で持ちきりだ、考えたくなくても勝手に耳に入ってくる。どこか静かな場所がないか探して歩き回る、途中野良猫に誘われ猫の集会へ参加していると曲田のことを調べていた時に出会った少年がいた。
    「カズキさんだ」
    前とは違い明るい顔になっている所に安心する、自分達のように苦しんで欲しくない。事件の後、親と仲は良くなり今は休みの日父親とキャッチボールをしXBが楽しいと話している姿に王次郎の功績を感じ嬉しくなる。
    話を聞きながら王次郎との昔のことを思い出していると少年がこちらをじっと見ながら言葉をこぼす。
    「カズキさん大丈夫?なんか苦しそう」
    子供とはちゃんと見ているものだ、隠していたのに気づかれたとは驚いた。なんでもないと返せたがむしろ子供の方が良いのかも知れない、そう思いぽつりと話し始める
    「家族と色々あってね、今元気がないんだ」
    そう返すと迷う仕草をしたと思ったら何か思いついたのか空を指して言った
    「星綺麗だよ星見たら元気になれるよ」
    少年からの精一杯の励ましだった、オールドヘブンにいた時少年はオールドヘブンの中でも大きくて高い所にいた、だから星の話をしたのは分かっている。僕たちの事は全く知らないはずだ、だが最近星を見ていなかったと少年に気付かされる。ありがとうと返し動くことにした。

    オールドヘブンの浮いてるコンテナの上で星を眺める、星はいつも通り光っている。昔も今も
    待たせたなと隣から声をかけられ大丈夫だよと返事しそのまま話を続ける
    「Q…星は好きかい?」
    簡単な質問、これで決められるとも思っていない。ただ聞いてみたかった、今自分と同じ気持ちなのか。コンテナは今の自分たちの関係のように冷たい、昔は芝生に座って星を見ながら夢を語っていた事を思い出す。あの時は2人で星を眺めている時間が永遠に感じた、永遠であってほしいと願っていた。今もそうだ、これ以上自分たちに何もあってほしくない。なぜ自分達の人生には困難しかないのか、ただ自分達は2人でXBをしたかっただけだ。
    Qは質問の意図が分かっていないのか、分かっているから当たり前だと言いたいのか静かに星を見ていた。立ったまま見ているから表情は分からない、冷たい風が僕らの頬を掠める。
    「僕は好き、特にここから見ると星が近くて見やすくて嬉しいよ。冬だったらもっと多く綺麗に見えるんだろうな」
    王次郎と見れたら自然に言葉が浮かぶ。星を眺めながら言っているはずなのに気づいたら下を向いていた、寒さのせいか震えて始めた。
    「私も星は好きだ、なんだか落ち着く」
    落ち着く…
    その言葉に涙が込み上げてきたと思ったら止まらなかった。
    色んな感情が溢れ出す、苦しい悲しい寂しい辛い
    「カズキ、どうした」
    悩みの張本人は不安そうに声をかけてきたが、震えて泣いているに気づくと上着をかけて抱きしめてくる。優しいところは変わらない、だからこそ更に涙が止まらない。

    何分経ったか、気づいたら涙は枯れ落ち着くとQは気づき心配そうな顔をする。
    昨日も同じ顔をしていた、いつかの日も王次郎は同じ顔をしていた。
    「Q」
    相手はいつもより目を開き僕を見てくる

    答えは決まった
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