今度の土曜日類カイ付き合いたて時空
「今度の土曜日、もし良かったらセカイを一緒に見て回らないかい?」
ごく自然な会話の流れで、誘ったつもり、だった
けれど内心は、断られたらどうしようかと不安でいっぱいである
類はにこりと微笑みを張り付けて、ごくごく自然に、誘ってみたつもりだった
それに対してカイトは穏やかに笑いながら、
「ふふ、楽しそうだね。是非一緒に探検したいな」
と一度は類の希望通りに事が運ぼうとしたものの、
「そうだ、せっかくだからミクやえむちゃんたちにも声を掛けようか。きっと楽しんでくれるよ」
と望みとはかけ離れた方向に話が転がっていく
確かに、セカイの探検、と言えば彼女たちは喜んでくれるだろう
が、そうではないのだ
「…一応、デートに誘ったつもり、だったんだけどな」
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