攻に受を口説いて欲しいという願望カイトに告白してみたけれど見事に断られ、それでも振り向かせてみせると類はそこから毎日口説き始める
「今日もカイトさんに会えて嬉しいな」
「澄みきった青空みたいな美しい瞳に僕を映してくれるのかい?フフ、光栄だよ」
「カイトさんの歌声をこんなに間近な特等席で聞けるなんて、僕はなんて幸せ者だろう!」
エトセトラエトセトラ…
が、カイトはいつもニコニコと笑顔を湛えながら受け流す
口説き始めてから数日、寧々と類は揃って登校しながら
「それで?進展はあったの?」
「僕の想いを余すことなく伝えるためにボキャブラリーを増やそうと思って、辞書を読み始めたよ」
「辞書」
「そうしたらショーの脚本にも活用出来そうなんだ。次の台本、楽しみにしてくれて良いよ」
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