ずぅっと一緒! 不意に前世の記憶を思い出したの!
なんと私と敢ちゃんは前世では姫と従者だった。それどころじゃない。その前世もそのまた前世もずっと私たちは姫と従者のままだった。私はどの殿方の元へ嫁いでも従者だった敢ちゃんだけを愛していたし、敢ちゃんもそうだったのに、立場の問題でたびたび2人の愛は打ち砕かれていた。
私は残像の余韻に浸りつつ、そのことを最近見た夢の話として敢ちゃんに話した。(夢とでも言っておかなきゃ、こんな恥ずかしい話、面と向かって言えないもの)するとあろうことか、敢ちゃんはあっさりそれらの夢が現実だと認めた。そうなの、敢ちゃんにも前世の記憶があったのよ!
「なら、前世の因縁に決着つけるか」
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