正夢?「なぁ...恵美」
「なに?誠一。」
ひたいをつたる汗。左腕にのしかかる恵美の体重、
温もり。
「なに?じゃないやろ!!ひっつきすぎやぞ今日のお前っ!」
ぎゅうぎゅう、と左腕を抱き、猫のように擦り寄ってくる。
「べつにいつも通りでしょ?」
何かがおかしい。いつももこんな感じやったか?いやそんなわけない...馬鹿みたいに考えているうちも、恵美はすりすりと俺の腕で身じろぐ。まじでこいつ、猫にでもなったんとちゃうか?!と、おかしな結論に至りそうになったところで、恵美がまたひとつ。
「普段通りじゃないっていうのはさ、こういうのを言うんじゃない?」
そう言うと、恵美は俺にぐいっと近寄り、膝に乗った。
「誠一。キスしてよ」
へ?
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