冗談酷く不愉快な事件の後、おぶったまどかをそおっとベットに下ろす。
まどかは、誠一の背中が離れたことに気づき、目を開けた。
「ん、起きたんか」
ぼんやりとした視界と裏腹に、はっきりと聞こえる声。
誠一は「なんか食べるか?」と優しく語りかる。意識がハッキリとしてくると、先の事件が脳裏に浮かぶ。愚かな犯人。見るに絶えない人間の愚かさ。
お腹はすいているけれど、今は何も考えていたくない。
「いいや。寝る」
まどかは、そう簡単に言ってみせた。
「......」
誠一が怪訝な顔をする。やっぱり誠一にはバレるか。
「誠一も一緒に寝る?」
そう軽口を叩いてみる。
「......あー、まぁ悪くないかもな」
意外にも誠一がノってきた。にやりといたずらっぽい顔をしてなんだかムカつく。
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