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    HANTEN_TYAN

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    HANTEN_TYAN

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    以前のマシュマロで頂いたネタの続きです!!!!!1から見ないと分からない、、、1から見てもわからない、、、、?

    ⭐️の記憶があった☀️4「僕の生徒に手を出した罰だよ。」

    神酒家の時より、修学旅行の時より、ずっと眩しい光が当たりを包んでいた。


    歌川さんが血相を抱えて職員室に飛び込んできた数時間前。後ろから入道くんも追いかけてきた

    「まい、せんせ、狸塚くんと、あの、みんなが……、あのっ……!」
    「歌川さん、落ち着いて…!?どうしたの?」
    「国子ちゃん、僕が説明するよ。実は___」

    泥田、座敷、佐野、狸塚の4人での登校中、突然目の前に怪しげな結界が現れたという。
    泥田、佐野はそれぞれ2人を守ろうとしたが狸塚のみ一瞬の隙をつかれ、あっというまに結界に飲み込まれてしまった。それを追うように佐野も飛び込んだという。残されたふたりはどうにか助け出そうと妖力を最大限に出し、抵抗をするが抵抗虚しく結界は佐野と狸塚を飲み込んだまま消えてしまった。
    妖力ギレを起こしたふたりは動けなくなってしまい、保健室にいるという。

    「先生、2人を助けて……っ」
    涙を流しながら、助けを求める2人。
    そこには

    「大丈夫だよ、歌川さん」

    バサバサ、と紙の擦れる音。

    __もうみつけたから__

    既に式を何体も飛ばしていたはるあき__せいめいがいた。


    _とある森の奥。
    本来、自然動物が居そうなその場は、何一つ生命を感じれる場所ではなかった。
    そんな森の中に、焦りと怒りで入り交じった声が響く。

    「豆に手を出すな!!」
    「佐野くん!無理しないで!」
    狸塚を抱きしめながら、陣を何個も出し抵抗する佐野。その目の前には人ならざる、それでいて妖怪でもない、形容しがたいナニカがいた。

    「おまえ、俺たちに何の用だ…!」
    『シ、…タ……ソレ……』

    まるで沢山の人が同じ言葉を喋っているような音声で、上手く聞き取れない。
    逃げていると、2人は崖に追い詰められてしまった。

    「くっ……!」
    「佐野くん!」
    『ナァ……』

    ふたりが止まったことにより、ナニカも近づいてくる。そして、言葉が鮮明に聞こえてきた

    『ソノニクタイ ホシイナ ソレ チョウダイ』

    聞き取り終わった頃には、ナニカの手のようなものが目の前にあり____


    「急急如律令__呪符退魔」

    凛として聞こえたその声を皮切りに、目の前にあった手は消滅していた。
    後ろには、カサカサと紙のこすれる音を立てながら、大量の式の上に乗った晴明がいた。
    その表情には、いつもの太陽のような笑顔が消えている。

    「佐野くん、狸塚くん、大丈夫かな?」
    そっと、式から降りて2人に問いかける晴明。
    いつもとは全く違う雰囲気に、たじろいでしまった。

    「……おまえ、せいめい、か…?」
    「せーめーくん…?」
    「そうだね」

    「ぼくはあべのせいめいだよ。」

    そこからは凄かった。
    何度も佐野の攻撃を受けてもビクともしなかったナニカは、晴明の妖術によりその存在が半減していた。

    『イタイ……ダメ……』
    「おや?まだ痛覚はあったんだね。そんな形になっても、人間としての要素を持っていただなんて可哀想に。」
    淡々と落ち着いた声で、ナニカと対峙する晴明。
    何体もの式を操り、ナニカの周りには式がぐるりと1周していた。

    「僕の生徒に手を出した罰だよ」

    急急如律令。

    佐野と狸塚を避け、周りにはいくつもの五芒星がナニカに向かって光っていた。



    「わぁ〜ん!!せーめーくーん!!!怖かったよ〜!」
    「狸塚くん大丈夫!?怪我とかない!?佐野くんも…!」
    「……ん。少し妖力足らないけど、助かった。」
    「そっか。えいっ」

    晴明は手で狐を作り、佐野の額に押し当てる。
    次第に佐野は妖力切れの脱力感が消え、回復していた。

    「えへへ、元気になった?」
    「は、いま、何を…?」
    「僕の妖力を分けただけだよ。」
    「人間なのに…?」
    「ぼくはあべのせいめいだからね。」
    「!」

    晴明は、今まで絶対自分はせいめいだと明言して来なかった。ずっと隠そうとしていた。
    それは、はるあきとせいめいは別だと考えていたから。せいめいは死んだのだと。もう居ないのだと言っていた。
    そんな晴明が、自分がせいめいだと、そうハッキリ明言した。

    「君たちを守ったり、こうやって妖力を分けたりできるなら。僕はあべのせいめいを生き返らせてもいいかなって思ったんだよ。」

    振り返り、佐野と狸塚に眩しい笑顔でそう答えた。


    「そうか」
    「せーめーくんは、せーめーくんだよ!」
    「そうだね!」

    そろそろ帰ろっか!と、晴明が来た時と同じように大量の式を使おうとした時、後ろからバサバサ、と大きな翼の音が聞こえる

    「晴明くん!なんで僕を呼ばないのさ!」
    「晴明、まずは上司に報告しろ!」

    若干の焦りと怒りを携えた、あべのせいめいを知る人物が降りてきた。

    晴明は目を丸くした後、クスリと笑い
    「ごめんね、でも僕だけでどうにかなったんだからいいじゃない。」
    せいめいのような、それでいてせいめいの時には感じなかった本当の笑顔でそう答えた。

    「晴明くん?」「晴明…?」

    「まぁ、とりあえず帰ろうよ。無事とはいえ、ふたりの事たかはし先生に見てもらわなきゃ。」
    「えっ」
    「いやー!せーめーくんの鬼ー!」

    「鬼じゃないよー!」
    「人の子、日本最強の陰陽師だよ」

    それは、安倍晴明が、前を向けた瞬間だった。
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