因縁父王を討ち倒し冥府の立て直しに力を注ぐ三兄弟。
ある日、冥府のギガンテス達が忽然と消えていた。冥府から地上に出るためには地獄の門を通らねばならない。あの巨躯が大挙して冥府から抜け出せば人目につかないのはおかしい。
また冥府を出入りする者の気配は王に伝わるはずだ。
考えられるのはおそらく冥府の門を抜けたのだろう。
冥府の門、前王が戦に赴くときに使っていた。冥府と地上を繋ぎ、敵国に死と恐怖をばら撒いた負の遺産。冥府の兄弟らにはこれがどこにあるか分からなかった。それを何者かが使いギガンテス達を連れ去ったのだろう。
いったい何のために?
各地に放っていた間者から興味深い話があがってきた。
山を覆い隠すほどの魔物の群れが1つの村を襲い、それを1人の巨人が全て屠り人々を救ったと。魔物たちは突如として現れたそうだ。
また彼らの眼は赤く光っていたという---。
それからギガンテス達が消える事件が度々起きる。
数年後
あの村は今や1つの国になったそうだ、治めるは村を救った巨人の王。
その国に影が落ちた。王が戦地に赴いていた隙を突かれ、王妃が戦死した。王妃を穿った矢を放ったのは人間の指揮下にあったギガンテス達だという。王妃が斃れる際にある者が見たと言う。
赤い何かが現れ消えたと。
〜蛇足という説明?〜
ある日突然、魔物の群れが現れるなんておかしい。もしもミランジョがボッスを王にさせるためにギガンテスを冥府から攫って操っていたら?
ボッス王国を発展させるための財源確保のためギガンテス達を売っていたのでは?
ミランジョはギガンテス達を売っていた国にシーナ王妃を殺害させた、またはボッス王が留守だと故意に教えたのでは無いか?
という妄想からの産物でした。