青色の瞳「‥綺麗だよね。」
ボソリと呟いた声は、彼の耳にしっかり届いたようで、こちらを見るなりハテナを浮かべたような顔をしている。
「あー‥どうした?急に。」
「え?あぁ、ごめん。サンズの青色の瞳綺麗だなって思って。」
「へへ、だろ?オイラの目、綺麗だからさ。」
照れることなく、ドヤっとした表情でサンズは機嫌が良さそうに答えた。
「青色、好きなのか?」
「え?う、うん。綺麗だと思うから好きだよ。」
「そうか‥。」
私の答えに更に満足そうな彼を見て、ふふっと笑う。
「‥オイラの目は、通常は青くないけど能力を使う時は色が変わる仕様でな。」
「そこもカッコイイよね!」
「はは。‥所で、アンタはいつオイラの青色の目を見たんだ?」
「‥‥‥。」
サンズの目が青色に光り出す。
あぁ、なんて綺麗なんだろう。
見惚れてしまうくらい、“欲しくなって”しまうくらい。
ポケットに忍ばせているナイフが、私の衝動を更に掻き立てた‥‥‥。