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    みひろ

    @mihiro_stardust

    凪茨メインに健全なものも置いて行くけどすけべな絵も落書きでもなんでもここに置いていく。
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    みひろ

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    ギィ凪×上司刑事茨
    ドラマティカのビジュアルと役柄に滾った刑事もの大好き人間が熱に浮かされながら書きなぐりました。

    ギィの一人称二人称わからんので凪砂に寄せてますがドラマティカの公演が始まったら修正してpixivに投下します。

    気持ちR15、R18は別であげる予定です😎

    #凪茨
    Nagibara
    #パロディ
    parody

    利害の果て「最近、君から受ける依頼と対価が少しばかり見合わないと思うんだよね」
     
     とあるバーのVIP専用の個室。
     ふと思い立ったように男が言った。サングラス越しに頬杖をつきながら目の前の男を見据える瞳は何を考えているのかわからない。『対価』=『情報提供料』であることは明白ではある。その男の視線の先の男──刑事である男はもらった資料を黙々と見ていたがその言葉で視線を上げた。
     
    「見合わない、と申されましても。依頼段階で提示した上で受けたのはあなたの方ではありませんか」
    「まあ、それはそうなんだけど。君がお得意さんだからいいかなぁ……て。でもやっぱり、こっちが危ない橋を渡りそうでね。今回なんて、そちらが抱えている諜報員以上を求めてきたんだから当然見合わないと思うけど?」
     
     男が酒の入ったグラスを回せば中の氷がカラン、と音を立てる。
     刑事──七種茨は内心でややこしいことになってきたな、と呟いた。
     しかしながら資料を見るに今回は随分と危険極まりないのは解る。ギリギリ法を侵さず、犯罪に手を染めずに得た情報量に顎に指を添えながら茨は考えた。当初決めた報酬内で済ませればと良かった話ではないか、と。
     
    「……ギィ・フェルナンデスさん」
    「ギィで良いよって前から言ってるんだけど、刑事さん」
    「善処しますとも言いましたよ自分は。と、呼び方の話はどうでも良くて……。それなら決めた報酬内で済ませれば良かった話なのにどうしてここまでしたんです?」
     
     茨の問いに情報屋──ギィ・フェルナンデスはきょとんとした。どうして、て……と呟いてから少し間を空けてにこりと微笑む。
     
    「刑事さんの役に立てれば、他に抱えている情報屋なんかより重宝されるでしょ?」
    「……は、はぁ? そんな理由?」
    「君にとってはね。でも、私にとっては大事な理由だよ。だって、君の一番は私がいいから」
     
     ね、と笑いかけるギィに茨は肩からずるりと上着がずれる。謎が多いことは知っていたがそれでも腕が立つことから雇っては情報をもらうを繰り返しているうちに今ではすっかりお互いにいい利害関係になっていた。で、あるのにギィはそれだけでは物足りないと言いたそうにしているのだ。
     
    「自分の一番って……、何を今更。あなた以上により正確でしっかりと裏取りができている情報を提供してくる情報屋なんていませんが?」
    「ああそう? でもいつか超えてくる輩もいるかもしれない。そう考えたら、うん。他でもない君の為なら、この体、いくらでも張ってもいいと思ってるよ」
     
     首筋のタトゥーが見えるくらいに首を傾げて妖艶に微笑むギィに茨はらしくもなくどきりとする。どうやら何を言っても無駄のようだと理解した茨は資料をテーブルに置いて溜息をついた。
     
    「それで、追加の対価は何をお望みですか?」
    「ああ、払ってくれるんだ? なら、……刑事さんの体で」
    「………………はい?」
     
     茨は思わず聞き返した。何を言っているんだこの美丈夫は……と、思いながら。
     ギィは予想通りの反応にニコニコとしている。
     
    「私が体を張って集めたんだから、君も体で払ってよ」
    「……いや、いやいやいや。何を言っているんですかあんた。体って……え、どうしろと?」
    「簡単な話、君が抱かせてくれればいい」
     
     その言葉に茨は瞳を丸くさせて口をパクパクとさせた。男である自分を目の前の男は、あろう事か抱かせろと言ってきている。そんなの無理だろうと思いながら情報屋であれば、男を抱くこともあるのか……と考えてしまった。が、当然、茨に男に抱かれた経験などあるはずもない。
     茨は正気なのかと疑ってギィを見ていたがギィは笑っているだけだ。
     
    「そ、そんなの……出来るわけ……が……」
    「そう、残念だな。私が君の為に頑張ったのは無駄ってことだね。なら当然、これも回収だ」
    「ああもう! わかりました、わかりましたよ! 背に腹はかえられません。せっかく得た情報を手放すくらいなら、あなたに抱かれる方がマシです!!」
     
     茨はテーブルに両手を突いて立ち上がる。ならば仕方がない、情報と引き替えにこの身を差し出せば済むのならそうする方が良いだろうと思ったのだ。
     ギィは茨を見つめて良かった、と言えば立ち上がる。
     そして、長い指で茨の顎を撫でた。
     
    「可愛い声で啼いてね、刑事さん?」
     
     
     
     ***
     
     
     
     ギィの手引きで着いたホテル。どうやら簡単に足がつかないように手配しているらしく、茨は情報屋の手腕に息を漏らした。目の前の男が有能であることは知っていたが、ここまでとは……と。ギィは受付で手続きを済ませればカードキーを持って茨を呼び近くに歩み寄ってきた茨の腰を引いて慣れたように足を部屋へと向けていく。その所作に茨は少しだけもやっとした。
     
    (すごい、手馴れてる感……)
    「どうかした?」

     ギィは黙っている茨の顔を覗き込む。茨はふん、とそっぽを向いて口を開いた。
     
    「いえ、妙に手馴れているなと思いまして」
    「ああ、そういうこと。言ったでしょう? 体を張るって。だから、こういう簡単にバレない所に誘って、情報を吐かせる……手口のひとつだよ」
     
     失望した?と、聞くギィに茨は別にと返す。
     自分たちではできない情報の集め方だ。情報を得る為に体を張るというのは危険な場所に潜入することだけでなく、時には肉体的な関係をもつことを含まれるのだろうと。これだけの美丈夫だ。果たしてこれまでに何人とそういったことに及んだのだろうと茨は思った。
     部屋に付けばギィは茨を先に部屋へと入らせて最後に自分が入った。広いこの部屋に茨は目を点にしていた。やたらとエレベーターに乗っている時間が長いとは思っていたが夜景が一望できる程の高さ、広い部屋、大きいベッドと見回して改めて驚く。
     
    「あの、まさかこの部屋って……」
    「うん、一番いいスイートルームだね」
    「ほんと、あんたって何者──」
     
     言葉はギィの唇で途絶える。茨は理解すると背中がぞわりとした。初めてキスをされた、しかも男に。と、思いながらもぐっと押し付けられて口を開くことができない。腰を引かれて食むように動く唇に茨はゾクゾクとした。
     本当に、この男に抱かれるのだと、思って。
     
    「ん、んんっ」
    「っは、……ふふ。可愛い顔してる」
    「し、知りませんよそんな顔! というか、いきなりキスするって……!」
    「雰囲気作りだよ。だって、こっち使うの初めてでしょ?」
     
     ギィの手は茨の腰から尻に移動して指の腹で尻穴を押し上げる。茨はびくんと腰を震わせた。
     
    「……っ、そ、れは、そうですけども……」
    「体も緊張でガチガチだしね」
    「ぁ、んんっ!」
     
     べろり、とギィの舌が茨の耳を舐める。茨は思わず声が出てしまい口を手で塞いだ。ギィはその反応に微笑みながら耳元に唇を寄せる。
     
    「もっと、聞かせて?」
    「〜〜っ!?」
     
     ああ、まずい。と、茨は思った。
     心地の良い色気を含んだ低音に全身が震える。
     
    (これは、このままだと、こっちが……!)
    「ねえ、刑事さん」
     
     ギィが茨に声を掛ける。茨は視線をギィに向けてなんだ、と目で訴えた。
     
    「私のとセックスが気持ちよかったら……、今後の対価はお金じゃなくて体で……ていうのはどう?」
    「……まるで気持ちよくさせられる自信があると言いたそうな口振りですね」
    「だってそんなにお金には興味がない。貰えるものは貰うし、活動資金にはなるから良いんだけど……。君とはお金じゃなくて、こっちが良いなぁって」
     
     どうかな、と問うギィは茨は黙った。何故こいつは自分が良いと頷くと思っているのかと。けれど茨も茨だ。ギィの方へ手を伸ばし掛けているサングラスを外して首筋のタトゥーに指を這わせる。
     
    「いいですよ? 自分を本当に気持ちよくさせてくれたなら、ね」
    「……その言葉、絶対忘れないでよ?」
     
     そう言って二人は唇を重ねて、快楽の海へと沈んでいったのだった──。







    END
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